TASKUL コラム 修正回数は何回まで?フリーランスが上限を決めて超えた分を追加料金にする手順
修正回数は何回まで?フリーランスが上限を決めて超えた分を追加料金にする手順

修正回数は何回まで?フリーランスが上限を決めて超えた分を追加料金にする手順

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「もう4回目の修正なのに、追加料金の話を切り出せない」「最初に回数を決めていなかったので、どこで止めればいいか分からない」。修正回数には、法律で決まった上限はありません。自分で回数と「1回」の数え方を決めて見積書に書き、上限が近づいたら残り回数を伝え、範囲外の依頼は着手の前に追加見積を出す、という順番で進めると、追加料金をお願いする根拠が手元に残ります。

この記事では、クライアントから修正を受けるデザイナーやWeb制作者に向けて、上限の決め方、超えた分を追加料金にする伝え方、フリーランス法が当てはまる条件をまとめました。見積書に書く一文や先方に送る文例、途中の案件からでも付けられる修正回数の記録表は、コピーしてそのまま使えます。

修正回数は何回までが普通?

修正回数に、何回までが普通という決まりはありません。法律に上限の定めは無く、統計や業界団体の基準として示された回数も見当たらないので、案件ごとに自分で決めて、先方と合意しておく必要があります。

法律は修正回数の上限を決めていない

2024年11月1日に施行されたフリーランス法(正式名称は「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」)は、仕事を頼む側に、取引の条件を書面や電子メールなどで示すよう求めています。公正取引委員会のパンフレットでは、示す条件のひとつである「給付の内容」について、品目や仕様と並べて「数量(回数)」なども明確に書く必要があると説明しています。

ただし、これは条件を書いて示す義務を発注する側に課したもので、修正を何回までにするかを法律が決めているわけではありません。回数を決めて書面に残すことの後押しにはなりますが、数字そのものは当事者どうしで決めます。

「2〜3回」は目安であって基準ではない

検索上位の解説記事の中には、修正は2〜3回を目安とするものがあります。ただ、統計や業界団体の基準として示された数字ではないので、そのまま自分の案件に当てはめる必要はありません。

回数は、作業範囲の広さと1回の修正の重さで決めます。ロゴのように1回の直しで全体が変わる仕事と、Webページの文字の差し替えのように1回が軽い仕事では、同じ「2回」でも負担がまったく違います。1回の修正にかかる時間を見込み、見積の金額に含められる回数を逆算すると、根拠のある数字になります。

修正回数の「1回」は何を数える?

この記事では、先方から届く戻し1通(まとめて届いた指摘の1通)を「1回」と数える形をおすすめします。項目ごとに数えると、10か所の指摘が1通で届いただけで上限を超えてしまい、先方にとっても分かりにくくなるためです。

回数だけで区切ると、1回にどれだけの修正を入れてよいかで揉めることがあります。そのため、回数と合わせて「何を数えないか」も決めておきます。

修正が何度も続くときは、最初にゴールを言葉で揃えていない、先方のイメージとこちらの解釈がずれている、「常識の範囲で」のように修正の範囲があいまいなまま始めている、のどれかが原因になっていることがあります。回数の上限と合わせて、着手の前に目的と範囲を見積書で揃えておくと、どこからが範囲外かを後で説明しやすくなります。

範囲内の修正・範囲外の依頼・自分のミスの3つに分ける

届いた指摘は、次の3つのどれに当たるかで扱いを変えます。回数に数えるのは1つ目だけです。

区分 例 回数に数えるか 費用
範囲内の修正 見出しの文言を変える、色を調整する、写真の位置を入れ替える 数える 見積の金額に含む(上限を超えた回は追加料金)
範囲外の依頼 ページや素材を増やす、方向性そのものを変える、一度確定した部分を最初からやり直す 回数とは別枠で扱う 着手の前に追加見積を出す
自分のミスの直し 誤字、指示と違う色、リンク切れなど、こちらの作業の誤り 数えない 無償で直す

範囲の内か外かは、当初の見積書や仕様に書いたものを基準に判断します。見積書に作業範囲が書かれていないと、この判断そのものが揉めごとになるので、次の章で決める条件と一緒に書いておきます。

同じ戻しの中に範囲外が混ざったときの数え方

1通の中に範囲内と範囲外の指摘が混ざっていても、戻しとしては1回と数え、範囲外の指摘だけを取り出して追加見積に回します。範囲外の指摘があったからといって、その回を丸ごと回数から外したり、2回分と数えたりはしません。

取り出すためには、届いた修正依頼を1件ずつに分ける必要があります。分け方は、メール1通を一覧表にした例も含めて届いた修正依頼を1行1修正に分ける書き方の記事で説明しています。

修正回数の上限と追加料金を先に決める3ステップ

条件は、作業を始める前に見積書へ書き、先方の了承を得ておきます。途中から持ち出すより、最初の見積の時点で示したほうが、先方も社内で説明しやすくなります。

①修正回数と「1回」の定義を決める

見積の金額に含める回数を決め、あわせて「修正のご指示1通を1回と数える」という数え方と、こちらのミスは数えないことを決めます。数え方を書かずに回数だけを書くと、1回の中に入れてよい量をめぐって、あとから解釈がずれます。

②上限を超えた分の料金を決める

決め方は、1回あたりの定額にする方法と、作業時間に時間単価を掛ける方法の2つがあります。定額にすると先方が予算を立てやすく、時間単価にすると重い修正でも赤字になりにくい、という違いがあります。どちらにしても、金額は自分の単価から出します。自分の単価がまだ決まっていない場合は、作業時間から単価を出す工数計算のやり方の記事を参考にしてください。

範囲外の依頼は、1回あたりの料金ではなく、その都度見積を出す形にしておきます。ページを1枚足すのと写真を差し替えるのとでは、作業の量がまったく違うためです。

③見積書の備考に修正回数の条件を書く

決めた条件は、見積書の備考欄にそのまま書きます。◯の部分を自分の条件に置き換えて使ってください。

修正は◯回までとします(ご指示をまとめてお送りいただいた1通を1回と数えます)。
◯回を超える修正は、1回につき◯円(税別)で承ります。
当初の範囲に含まれないご依頼(ページや素材の追加、方向性の変更など)は、
別途お見積りのうえで着手いたします。
こちらの誤りによる修正は、回数に含めません。

契約書を交わす案件なら契約書にも同じ内容を入れます。見積書にほかに何を書くかは、見積書に入れる必須項目の記事で確認できます。

修正回数の上限を超えそうなときの伝え方と追加見積メールの文例

伝えるのは、上限を超えてからではなく、上限の1回手前です。超えてから「ここからは有料です」と伝えると、先方は予定していなかった費用に驚きますが、1回手前で残り回数を知らせておけば、次の指示をまとめてもらう余地が生まれます。

上限の1回手前で残り回数を伝える

残り回数の連絡は、修正の指示を受け取った返信に添えるのが自然です。単独のメールで送ると、催促のように受け取られることがあります。

残り回数を伝える文例

2回目の修正のご指示をありがとうございます。いただいた内容で対応いたします。
お見積りの条件では修正を3回までとしておりますので、次回が最後の修正となります。
気になる点がございましたら、次回のご指示にまとめてお送りいただけますと幸いです。

範囲外の依頼に追加見積を出す文例

修正のご指示をありがとうございます。
いただいた3件のうち、次の2件は当初のお見積りの範囲に含まれないため、
追加のお見積りをお送りします。

・メニュー写真を8枚から12枚に増やす
・採用情報のページを1枚追加する

追加のお見積り:(見積書のURLまたは添付ファイル)

お見積りをご確認いただいてから着手いたします。
残りの1件は、3回目の修正として対応を進めます。

「ご確認いただいてから着手いたします」の一文は必ず入れます。この一文が無いと、先方が見積を見る前に作業が進み、終わったあとに金額の話をすることになります。

追加料金を断られたときの選択肢

断られた場合は、今回の修正を範囲内に収める形に組み直すか、今回は無償で対応して次の案件から条件に入れるかを選びます。範囲外の依頼そのものを見送ってもらう、という選択肢もあります。どれを選ぶかは、その取引先との今後の関係と、無償で受けた場合の時間の負担で決めます。法律上の扱いが気になる場合は、この後のフリーランス法の章で当てはまる条件を確認してください。

修正回数の記録表(コピーして使えます)

修正回数は、覚えておくのではなく記録します。何回目かを後から数え直すと、先方と数が合わないことがあるためです。記録表は、途中の案件からでも、これまでのメールやチャットを遡って付けられます。

列は7つです。金額や入金の列は入れず、修正の回数と区分だけを追います。金額は見積書の側で管理します。

記入例:飲食店のLP制作で戻しが4回来た案件

架空の案件で記入例を作りました。見積書の備考に「修正は3回まで」と書いた1ページのLP制作で、3回目の戻しに範囲外の依頼が2件混ざり、4回目で上限を超えた場面です。

日付 何回目 届いた経路 修正の中身 区分 回数に数えるか 対応状況
10/6 1回目 メール メイン画像の上の見出しを「創業40年の味」に変える 範囲内 数える 完了
10/6 1回目 メール 営業時間の表記を「11:00〜22:00」に直す 範囲内 数える(1回目に含む) 完了
10/7 ― チャット 電話番号の数字の誤り(こちらの入力ミス) 自分のミス 数えない 完了
10/9 2回目 チャット 見出しの色をもう少し濃くする 範囲内 数える 完了(残り1回と連絡済み)
10/14 3回目 メール 予約ボタンの文言を「席を予約する」に変える 範囲内 数える 完了
10/14 3回目 メール メニュー写真を8枚から12枚に増やす 範囲外 別枠(追加見積) 見積の確認待ち
10/14 3回目 メール 採用情報のページを1枚追加する 範囲外 別枠(追加見積) 見積の確認待ち
10/17 4回目 メール 見出しの文言を1回目の前の案に戻す 範囲内 上限超え(1回分の追加料金) 金額の了承待ち

2回目の戻しを受けた時点で「残り1回」と連絡しているので、4回目の戻しが来たときには、条件どおり1回分の追加料金をお願いできます。10/7の行のように、自分のミスで直したものも記録には残し、回数に数えないことを列で示しておくと、あとで数え方を説明するときに役立ちます。

コピー用の記録表テンプレート

下の枠をコピーしてGoogleスプレッドシートやExcelのA1のセルに貼り付けると、列に分かれて入ります。記入例の行は消して使ってください。

日付	何回目	届いた経路	修正の中身	区分	回数に数えるか	対応状況
10/6	1回目	メール	メイン画像の上の見出しを「創業40年の味」に変える	範囲内	数える	完了
10/7	―	チャット	電話番号の数字の誤り(こちらの入力ミス)	自分のミス	数えない	完了
10/14	3回目	メール	メニュー写真を8枚から12枚に増やす	範囲外	別枠(追加見積)	見積の確認待ち

「区分」の列にはプルダウンで範囲内・範囲外・自分のミスの3つを選べるようにしておくと、入力の揺れがなくなります。

フリーランス法(フリーランス新法)で修正回数は制限できる?無償のやり直しが禁止される条件

条件を満たす取引であれば、発注する側が費用を負担せずに、こちらに責任のないやり直しをさせて、フリーランスの利益を不当に害することは禁止されています。ただし、すべての取引に当てはまるわけではないので、まず自分の取引が条件に合うかを確かめます。

やり直しの禁止が当てはまる4つの条件

公正取引委員会のフリーランス法のパンフレットをもとに、やり直しの禁止が当てはまる条件を表にしました。4つすべてに当てはまる場合が対象です。

条件 内容
①自分がフリーランスに当たる 従業員を使っていない個人、または代表者1人だけで従業員を使っていない法人
②発注する側が従業員を使う事業者 従業員を使っている個人、または役員が2人以上いるか従業員を使っている法人。従業員は、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上雇う見込みがある人を指します
③業務委託の期間が1か月以上 契約の更新によって1か月以上続く場合も含みます
④自分に責任がない 法律の条文は「フリーランスの責めに帰すべき事由がないのに」です。こちらの作業の誤りを直す場合は当てはまりません

パンフレットは、違反となる例として、ラジオ番組の台本の作成を頼んで内容を確認したうえで受け取ったのに、取引先の意向で台本を大幅に直させ、その修正作業の追加の費用を払わなかったケースを挙げています。また、発注する側の都合でやり直しをさせる場合は、フリーランスが作業にかかった費用を負担する必要があると説明しています。

フリーランス同士の取引でも条件の明示は必要

やり直しの禁止は②と③の条件がそろったときに限られますが、取引の条件を示す義務は、発注する側がフリーランスでもかかります。フリーランスどうしで仕事を頼み合う場合も、給付の内容や報酬の額などを書面や電子メール、チャットなどで示す必要があります。自分がほかのフリーランスに仕事を頼む側になるときは、修正回数を含めた条件を依頼のメールに書いておきます。

自分の取引が条件に当てはまるか判断がつかないときや、違反ではないかと思うときは、公正取引委員会のフリーランス法の申出窓口で案内を確認してください。法律の上では、違反の事実があれば公正取引委員会または中小企業庁長官に申し出ることができます。

TASKUL(タスクル)で修正依頼から追加見積書を作る方法

ここまでの手順は、記録表と見積書があればツールを使わずに回せます。修正依頼の受け取りから追加見積、請求までを同じ場所で扱いたい場合、TASKULでは次の3つの操作で進められます。

TASKULで届いた修正依頼をAIが読み取り、既存の案件にタスクを追加している画面

  1. 届いた修正依頼を、その案件に貼ってAIに渡す。AIは案件にある既存のタスクを確かめたうえで、修正の作業と確認を別のタスクに分けて追加するように作られています。依頼文に日付があれば期日も入り、日付が無ければ空いたままです。
  2. 同じ案件に、追加分の見積書をもう1通作る。1つの案件に見積書は何通でも作れるので、当初の見積とは別に追加分だけの見積書を作れます。明細は手で編集でき、備考には修正回数の条件の一文を書けます。
  3. 請求書に追加分の行を足す。請求書の明細は手で追加・編集できるので、上限を超えた1回分や範囲外の依頼分を1行ずつ足します。

TASKULで案件の見積書を作成し、明細と金額を編集している画面

見積書・請求書の作成とAIによるタスク作成は、無料プランでも使えます。

TASKULでできないこと

TASKULには、修正回数を自動で数える機能はありません。何回目の修正かは、タスク名に「3回目」と入れるなどして自分で付けます。AIが依頼文を読んで範囲外かどうかや追加料金を判定することもないので、区分は記録表と同じように自分で決めます。

作業時間を記録する機能も無いため、超えた分を作業時間×単価で請求する場合は、別の手段で時間を控えておく必要があります。見積書の状態は自分で切り替える形で、先方が画面から受注を押す操作はありません。

無料プランは月額0円で、プロジェクト10件まで、AIクレジットは月200です。次に届いた修正依頼を1件、その案件に貼ってタスクにするところから試せます。TASKULを無料ではじめる

修正回数に関するよくある質問

修正回数と追加料金について、よく迷う点をまとめました。

修正回数を決めていなかった案件でも、途中から追加料金をお願いできますか?

合意していない条件を途中から当てはめると揉めやすいので、まずは範囲外の依頼だけを分けて、その分の追加見積を出します。範囲内の修正は今回は記録するだけにとどめ、次の案件から見積書に回数の条件を入れます。

自分のミスを直すのも1回に数えますか?

数えません。誤字や指示と違う仕上がりなど、こちらの作業の誤りを直すのは無償で対応し、記録表には残したうえで回数から外します。

修正回数は見積書と契約書のどちらに書けばいいですか?

契約書を交わすなら両方に書きます。契約書が無い取引では、見積書の備考に書いたうえで、依頼を受けたときのメールでも条件を確かめ合っておくと、あとから見返せる形で残ります。

修正と作り直しの違いは何ですか?

当初の範囲と方向性の中で直すのが修正で、方向性そのものを変えるのは範囲外の依頼です。作り直しは回数とは別枠にして、着手の前に見積を出します。

フリーランス法はフリーランス同士の取引にも当てはまりますか?

取引の条件を示す義務は当てはまります。やり直しの禁止などは、発注する側が従業員を使う事業者で、業務委託の期間が1か月以上のときに限られます。

まとめ

修正回数に決まった上限は無いので、自分で決めて見積書に書くところから始めます。

  • 見積の金額に含める回数と、「修正のご指示1通を1回と数える」という数え方を決める
  • 範囲内の修正・範囲外の依頼・自分のミスの3つに分け、回数に数えるのは範囲内の修正だけにする
  • 上限を超えた分の料金の決め方を決め、見積書の備考に一文で書く
  • 上限の1回手前で残り回数を伝え、範囲外の依頼は見積の確認を得てから着手する
  • 修正回数は記録表に残し、フリーランス法が当てはまるかは4つの条件で確かめる

いま進んでいる案件があれば、これまでの戻しを記録表に遡って付けるところから始めてください。上限に近ければ、次の返信で残り回数を伝えられます。

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