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追加見積のメール例文|制作の途中で増えた依頼を着手前に伝える1通と記入例

公開日

執筆:TASKUL編集部

追加見積のメール例文|制作の途中で増えた依頼を着手前に伝える1通と記入例

制作の途中で、クライアントから「ついでにお知らせのページも作れますか」「トップの写真を動かしたい」と依頼が増えた。無償で受けると赤字になり、黙って作業すると請求のときに揉めそうで、どう切り出すかで手が止まっていませんか。

途中で増えた依頼は、作業を始める前に、増えた分だけの追加見積と延びる納期を1通のメールで送り、了承をもらってから着手します。当初の見積の行と照らして、範囲に入らない作業だけを行にするのがポイントです。

この記事は、Web制作やデザインを受けているフリーランスで、進行中の案件に追加の依頼が届いた人向けです。架空のコーポレートサイト制作(当初見積440,000円・税抜)にチャットで届いた5件の依頼を、照合表で分け、追加見積の記入例と送るメール例文3通まで通して紹介します。

追加見積を受け取った発注側の確認方法は扱いません。最後に、追加の作業と他の案件の期日を同じ一覧で見て、追加分の見積書を作る手間をTASKUL(タスクル)で減らす方法も、できないことと合わせて紹介します。

追加見積のメールには何を書く?着手の前に、増えた分の見積と延びる納期を1通で送る

追加見積のメールには、当初の見積の番号、範囲に入らない作業、追加分の金額、延びる公開日、着手する条件を書き、増えた分だけの見積書を添えます。そのまま使える文面は、この記事の「追加見積のメール例文3通」の章にあります。

追加見積とは、最初に出した見積の範囲に入らない作業を頼まれたとき、その作業の分だけを別の見積書にして出すことです。出すのは作業を始める前で、当初の見積書は書き換えずに残します。

当初の見積を残しておくと、先方は「何が増えて、いくら増えるのか」を2通を並べて確かめられます。こちらも、請求のときに当初分と追加分を分けて書けます。

修正と追加はどう違う?

修正は、当初の範囲と方向性の中で直すことです。文言を変える、色を調整する、写真の位置を入れ替える、といった直しが当たります。

追加は、ページ・機能・素材のように、当初の見積に無かったものが増えることです。確定したデザインを別の案で作り直す、公開した後に直す、といった依頼も、当初の範囲を超えるので追加に当たります。

修正は「何回まで」で区切り、追加は「何が増えたか」で見積もる、という違いがあります。修正の回数の数え方と、上限を超えた修正を追加料金にする方法は、修正回数の上限と追加料金の記事で紹介しています。この記事では、増えた作業の見積と納期に絞って説明します。

増えるだけでなく「変わる」ときも追加見積を出す

依頼は増えるだけとは限りません。「メイン画像を1枚から3枚の切り替えにしたい」のように、作る予定だったものを別の形に変える依頼もあります。

この場合、当初の見積にある1枚の配置は作らなくなり、代わりに3枚の切り替えを作ります。取りやめる分と増える分の両方が出るので、追加見積には差し引きで書きます。書き方は、後の「追加見積書の書き方」の章で例を使って説明します。

追加見積を出す前に確かめる3つのこと

メールを書く前に、届いた依頼を当初の見積と照らし、作業の日数と延びる納期を出します。3つがそろうと、追加見積とメールはほぼ埋まります。

①届いた依頼は、当初の見積のどの行に当たるか

追加見積のメールを送る前に、届いた5件の依頼を分けた図。「5件の依頼、追加見積は2件」と題し、範囲内に「代表者名の修正」「採用ページの写真の差し替え」、追加見積に「お知らせのページ」「メイン画像の切り替え」、今回は無償に「フォームの2項目」が入っている
届いた5件のうち、追加見積に入れるのはお知らせのページとメイン画像の切り替えの2件です。範囲内の2件はすぐ進め、フォームの2項目は今回だけ無償で受けます。

ここからは架空の例で説明します。株式会社サンプルから、コーポレートサイト5ページ(トップ・会社概要・事業内容・採用・お問い合わせ)の制作を受けています。

当初の見積は No.E-2026-031、税抜440,000円、公開予定は11月27日(金)です。金額と日付はすべて架空です。

当初の見積の行は、次の7行です。

No. 当初の見積の行 金額(税抜)
1 ディレクション 60,000円
2 デザイン(トップ・下層4ページ) 120,000円
3 コーディング(5ページ) 150,000円
4 トップのメイン画像1枚の配置 10,000円
5 お問い合わせフォーム設置(項目5つ) 40,000円
6 写真の配置(支給写真・各ページ) 20,000円
7 公開作業 40,000円

11月10日(火)に、先方からチャットで次の5件がまとめて届きました。1件ずつ、当初の見積のどの行に当たるかを書き、区分と対応を決めたのが次の照合表です。

届いた依頼 当初の見積の行 区分 対応
1. 会社概要の代表者名の漢字を直したい No.3 コーディング(5ページ) 範囲内の修正 修正として、すぐ進める
2. お知らせの一覧ページと記事ページを追加したい 当てはまる行なし(5ページに含まれない) 追加 追加見積に2行
3. トップのメイン画像を1枚から3枚の切り替えにしたい No.4 トップのメイン画像1枚の配置 変更 No.4を取りやめ、切り替え3枚を追加見積に
4. お問い合わせフォームに「ご予算」「ご希望の時期」の2項目を足したい No.5 お問い合わせフォーム設置(項目5つ) 追加 小さいので今回は無償(例文③)
5. 採用ページの写真を、届いた新しい写真に差し替えたい No.6 写真の配置(支給写真・各ページ) 範囲内の修正 支給写真の配置なので、すぐ進める

5の写真の差し替えは、当初の見積に「支給写真の配置」が含まれているので範囲内です。もし当初の見積が「写真の撮影・選定」までを含まず、新しい写真に合わせてデザインを組み直す必要があるなら、追加に変わります。

区分は依頼の内容ではなく、当初の見積に書いた行で決まります。

4のフォームは、項目5つで見積もっているので、2項目を足すのは追加です。作業は小さいので、この例では今回だけ無償で受け、そのことをメールに書いて残します。

②増える作業は何日ぶんか

追加と変更に分けた依頼を、作業の行に分けて日数を見積もります。この例では、お知らせ一覧ページが1日、お知らせ記事ページのテンプレートが1日、メイン画像の切り替え3枚が1日で、追加の作業は合計3日ぶんです。

金額は、自分の料金表の単価から出します。品目ごとの単価を決めていないなら、料金表の作り方の記事で、品目と含む範囲を先に決めておくと、追加のたびに単価を考えずに済みます。この記事の例では、1日ぶんの作業を40,000円(架空)として計算します。

ページ追加の相場は、作業の中身で大きく変わるため、ここでは示しません。

③延びる納期は、他の案件の期日を入れて数える

追加見積で延びる納期を数えた図。「追加作業3日 → 公開は12月4日」と題し、11月27日の当初の公開予定から、11月26日まで空きなし、11月27日・30日・12月1日に追加の作業、12月2日・3日に確認、12月4日に公開と並ぶ
追加の作業は3日でも、11月26日までは空きがありません。空いている日から数えて先方の確認を入れると、公開予定は11月27日から12月4日に変わります。

延びる日数は、追加の作業日数をそのまま足して出すと外れます。他の案件の期日を書き出し、空いている日から数えて公開日を出します。

この例では、11月11日から26日までの作業日は、当初の作業と、別の案件の作業で埋まっています。別の案件は、11月25日(水)に納品の約束があります。日付はすべて架空です。

  1. 11月26日(木)までは、当初の作業と別の案件の納品で空きが無い
  2. 空いている最初の日は11月27日(金)。追加の作業3日を、11月27日(金)・30日(月)・12月1日(火)に入れる
  3. 追加したページの確認を先方にお願いする期間を2日とり、12月2日(水)・3日(木)にする
  4. 公開予定は、11月27日(金)から12月4日(金)に変わる

「3日の作業なら、今日から数えて11月27日に間に合う」と答えると、11月25日の別の案件の納品と重なります。追加分の金額は出せても、納期の欄を空けたまま送ると、先方は当初の日付のまま社内に伝えてしまいます。

ここまでで手を動かした作業を数えると、次の5つです。

  1. 届いた5件を、当初の見積の7行と1件ずつ照らす
  2. 追加と変更を3つの作業に分け、日数と単価を当てる
  3. 別の案件の期日を書き出し、空いている日を数える
  4. 追加分の見積書を作り、合計を出す
  5. 了承の返事を、後から見返せる所に残す

追加の依頼が届くたびに、この5つを繰り返すことになります。

追加見積書の書き方|当初の見積と分けて、増えた分だけを行にする

追加見積書は、当初の見積書とは別の1通にして、増えた作業だけを行にします。件名・行・備考の3か所で、当初の見積とのつながりが分かるようにします。

件名と番号に、当初の見積番号を書く

件名は「コーポレートサイト制作 お見積書(追加分)」とし、本文の冒頭か備考に「当初見積 No.E-2026-031 に対する追加」と書きます。番号を自分で付けているなら、No.E-2026-031-A のように当初の番号の後ろに記号を足すと、2通の関係がひと目で分かります。

先方の経理や上司は、当初の見積書と追加見積書を別々に受け取ることがあります。番号でつながっていれば、どの案件のどの見積に対する追加かを、メールを遡らずに確かめられます。

最初の見積書を送るメールの書き方は、見積書の送付メール例文の記事にまとめています。

行は「追加:」で始めて、数量と単価を書く

追加見積書の変更を差し引きで書く図。「変更は差し引く」と題し、お知らせ一覧ページ40,000円、お知らせ記事ページ(テンプレート)40,000円、トップのメイン画像 切り替え3枚50,000円を足し、取りやめのトップのメイン画像1枚の配置−10,000円を引いて、追加分の合計120,000円、消費税(10%)12,000円、合計132,000円
追加の3行を足し、取りやめる当初の1行を引くと、追加分の小計は120,000円です。消費税を足した合計は132,000円になります。

行の品目名は、先頭に「追加:」「取りやめ:」を付けます。当初の見積の行と同じ名前にすると、どれが増えた分か見分けにくくなるためです。例の追加見積書は、次の4行になります。

品目 数量 単価(税抜) 金額(税抜)
追加:お知らせ一覧ページ 1式 40,000円 40,000円
追加:お知らせ記事ページ(テンプレート) 1式 40,000円 40,000円
追加:トップのメイン画像 切り替え3枚 1式 50,000円 50,000円
取りやめ:トップのメイン画像1枚の配置(当初見積 No.4) 1式 −10,000円 −10,000円
小計 120,000円
消費税(10%) 12,000円
合計 132,000円

金額はすべて架空です。小計の120,000円は、追加の作業3日ぶんと同じ額になっています。フォームの2項目は無償で受けるので、行には入れず、備考に書きます。

この行の名前は、請求書でもそのまま使います。追加が決まった後に請求書へ書く方法は、追加した分を請求書に書く方法の記事で紹介しています。

変更(入れ替え)は差し引きで書く

変更の書き方は2つあります。1つ目は上の表のように、「取りやめ」の行をマイナスの金額で書き、「追加」の行と並べる方法です。何をやめて何を足したかが、行を見るだけで分かります。

2つ目は、マイナスの行を使わずに「変更:トップのメイン画像 1枚→切り替え3枚(差額)40,000円」の1行にまとめ、備考に「当初見積 No.4 の10,000円は、この行に置き換えます」と書く方法です。見積書や請求書のソフトによっては、マイナスの金額を入れられないので、そのときはこちらを使います。どちらで書いても、小計は120,000円で変わりません。

備考に書く3つ(延びる納期・有効期限・着手の条件)

備考には、次の3つを必ず書きます。行に入れなかった無償の対応も、ここに残します。

  1. 延びる納期:「本見積の作業を含めた公開予定日は、12月4日(金)に変わります」
  2. 有効期限:「本見積の有効期限は11月13日(金)です」
  3. 着手の条件:「本見積のご了承をいただいてから、追加分の作業に着手します」

例では、ここに「お問い合わせフォームの2項目の追加は、今回は当初のお見積りの範囲で対応します」も書きます。有効期限は、追加の作業のために予定を空けておける期間で決めます。この例では、11月13日を過ぎると11月27日からの3日を空けておけなくなるため、3日後にしています。

追加見積のメール例文3通

追加見積書を送るときの例文を、場面ごとに3通紹介します。件名には、案件名と「追加分」を入れます。

①追加分の見積を送る(納期は変わらない)

追加の作業が空いている日に収まり、公開日が変わらないときの1通です。例の金額のまま、日程に空きがあった場合で書いています。

件名:【お見積り】コーポレートサイト制作(追加分)

株式会社サンプル
〇〇様

いつもお世話になっております。〇〇です。
ご依頼いただいた内容を、当初のお見積り(No.E-2026-031)と照らして確認しました。

次の2件は当初のお見積りの範囲に含まれないため、
追加分のお見積りをお送りします。

・お知らせの一覧ページと記事ページの追加
・トップのメイン画像を1枚から3枚の切り替えに変更

追加分のお見積り:(見積書のURLまたは添付ファイル)
合計 132,000円(税込)

公開予定日(11月27日)は変わりません。
お見積りをご確認いただいてから、追加分の作業に着手いたします。
代表者名の修正と、採用ページの写真の差し替えは、当初の範囲で進めております。

ご不明な点があれば、お気軽にお知らせください。
よろしくお願いいたします。

範囲内として進める依頼も最後に書いておくと、先方は5件すべての扱いを1通で確かめられます。

②納期も延びるとき

追加の作業で公開日が動くときは、新しい日付と、延びる理由を短く書きます。理由に、他の案件の名前や取引先は書きません。

件名:【お見積り】コーポレートサイト制作(追加分)と公開日のご相談

株式会社サンプル
〇〇様

いつもお世話になっております。〇〇です。
11月10日にいただいたご依頼を、当初のお見積り(No.E-2026-031)と照らして確認しました。

次の2件は範囲外のため、追加分のお見積りをお送りします。
・お知らせの一覧ページと記事ページの追加
・トップのメイン画像を1枚から3枚の切り替えに変更

追加分のお見積り:(見積書のURLまたは添付ファイル)
合計 132,000円(税込)

追加の作業には3日ほどかかります。
11月下旬はすでにお約束している作業があるため、
追加分を含めた公開予定日は、11月27日(金)から12月4日(金)に変わります。

追加分を見送り、当初の範囲で11月27日に公開することもできます。
11月13日(金)までに、どちらで進めるかお知らせいただけますでしょうか。
ご了承をいただいてから、追加分の作業に着手いたします。

よろしくお願いいたします。

「追加を見送れば当初の日付で公開できる」と並べて書くと、先方は金額と日付の両方を見て選べます。返事の期限は、備考の有効期限と同じ日にします。

③小さな追加を今回は無償で受けるとき

フォームの2項目のように、作業が小さく、今回は無償で受けると決めたときの1通です。無償で受けたことを書いて残すと、次に同じ依頼が来たときの線引きになります。

件名:Re: お問い合わせフォームの項目追加について

株式会社サンプル
〇〇様

いつもお世話になっております。〇〇です。
お問い合わせフォームへの「ご予算」「ご希望の時期」の2項目の追加、承知しました。

当初のお見積りではフォームの項目を5つとしておりましたが、
今回は当初のお見積りの範囲で対応いたします。
次回から項目の追加をご依頼いただく場合は、
追加のお見積りをお送りしますので、ご了承ください。

よろしくお願いいたします。

例文②と同じ日に送るなら、1通にまとめて、追加見積の本文の最後にこの段落を入れても差し支えありません。

返事が来るまで、作業は止める?進める?

追加見積の返事を待つ間の進め方の図。「返事を待つ間、何を進める?」と題し、範囲内は進める(代表者名の修正・写真の差し替え)、追加分は止める(お知らせのページ・メイン画像の切り替え)、了承の返信が来てから追加分に着手する
返事を待つ間も、代表者名の修正と写真の差し替えは進めます。お知らせのページとメイン画像の切り替えは、了承の返信が来てから着手します。

追加分を先に作り始めると、先方が見送ったときにその作業が無駄になり、金額の話も作業の後になります。メールに返事の期限を書き、期限までは追加分のための日を空けて待ちます。

期限を過ぎても返事が無いときの連絡の仕方は、返事が来ないときの催促の仕方の記事で紹介しています。

了承は、後から見返せる形で残す

先方からの「承知しました」「進めてください」は、メールかチャットの返信で残します。請求のときに「追加は頼んでいない」と言われたら、この返信が、追加見積を見たうえで進めると決めた記録になります。

電話や打ち合わせで決まったときは、その日のうちに、決まった内容(追加する作業・金額・新しい公開日)をメールで送り直します。打ち合わせの内容を残す書き方は、打ち合わせの議事録テンプレートの記事が参考になります。

追加見積を断られたら?

断られたら、追加の作業をどう扱うかを4つから選びます。どれを選ぶかは、その取引先との今後の取引と、無償で受けた場合にかかる日数で決めます。

扱い方 向いている場面 例での扱い
当初の範囲に収める 追加の目的を、当初の行の中で別の形で満たせる お知らせを、トップページの中の更新欄として作る
今回だけ無償で受ける 作業が小さく、次からの線引きをメールで残せる フォームの2項目と同じ扱いにする
追加を見送ってもらう 無償では日数が合わず、公開日も動かせない お知らせのページは公開後に改めて見積もる
一部だけ受ける 先方にとって急ぐものと、後でよいものが分かれている メイン画像の切り替えだけ受け、お知らせは見送る

「金額を下げてもらえないか」と言われたときは、断りとは別の話になります。行ごとに残す・削るを決めて組み直す方法は、見積を下げてほしいと言われたときの組み直し方の記事で紹介しています。

フリーランス法では、途中で依頼の内容を変えることはどう扱われる?

フリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)には、発注する側が、こちらに責任が無いのに給付の内容を変えさせ、利益を不当に害することを禁じる定めがあります。ただし、追加見積を出さずに作業させたら必ず違反、という決まりではありません。この記事で引くのは、e-Govの法令の条文のうち次の4点だけです。

  1. 第3条第1項:業務委託をした場合は、直ちに「給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項」を、書面又は電磁的方法で明示しなければならない
  2. 第5条第2項第2号:「特定受託事業者の責めに帰すべき事由がないのに、特定受託事業者の給付の内容を変更させ」ることによって、特定受託事業者の利益を不当に害してはならない
  3. 第5条が当てはまるのは、政令で定める期間(施行令第1条で1か月)以上の業務委託
  4. 第6条第1項:違反する事実がある場合は、公正取引委員会又は中小企業庁長官に申し出ることができる

第5条の定めは、発注する側が従業員を使う事業者で、こちらが従業員を使わないフリーランスの場合に当てはまります。当てはまる条件は、修正回数の記事の4つの条件の表と同じです。

違反に当たるかは「利益を不当に害して」いるかどうかで、個別の事情で決まります。

法律の扱いを考える前に、当初の範囲と、追加の金額・納期をメールで残しておくことが、話し合いの土台になります。

TASKUL(タスクル)で追加の作業と追加見積を管理する方法

「追加見積を出す前に確かめる3つのこと」の章の終わりで数えた5つの作業のうち、TASKULでは、3つ目の他の案件の期日を、全ての案件のタスクを並べた一覧で絞り込んで見られます。4つ目の追加見積書は、行を入れると小計・消費税・合計が自動で出ます。

5つ目の了承は、先方の返信そのものはメールかチャットに残し、TASKULでは見積書の状態を「受注済み」に切り替えて、どの追加見積が了承済みかを見分けられるようにします。「受注済み」は自分で切り替える表示で、先方が了承した記録にはなりません。

1つ目の照合と、2つ目の日数と単価は、自分で行う作業のままです。TASKULは、依頼が範囲内か範囲外かを判定しません。見積書・タスクは、無料のFreeプランでも使えます。

追加の依頼をタスクにして、追加見積を送るまでの手順

例の株式会社サンプルのコーポレートサイト制作で説明します。

手順1:届いた依頼を、案件のタスクに足す

案件を開き、タスクの一覧の最後にある「新しいタスクを追加…」に、届いた依頼を1件ずつ入れます。照合表の区分が分かるように、追加分は名前の先頭に「追加:」「変更:」と書き、無償で受ける分は「(今回は無償)」と書き足します。範囲内の2件は、そのままの名前で入れます。

TASKULの案件「コーポレートサイト制作(5ページ)」のタスクの画面。公開作業(期日2026/11/27)までの7件の下に、「会社概要の代表者名の漢字を直す」「採用ページの写真を差し替える」「追加:お知らせ一覧ページ」「追加:お知らせ記事ページ(テンプレート)」「変更:トップのメイン画像 切り替え3枚」「フォームに「ご予算」「ご希望の時期」を追加(今回は無償)」の6件が未着手・期日未設定で並ぶ
「新しいタスクを追加…」に、届いた依頼を6件入れた状態です。追加と変更の3件は、名前の先頭で見分けられます。データは架空です。

依頼の文面をまとめて貼りたいときは、「全てのタスク」の「インポート」から「テキスト入力」のタブを開き、貼り付けて「AIで作成」を押す方法もあります。作られたタスクがどの案件に入ったかを確かめます。

手順2:「全てのタスク」で、期日を「今月」に絞って他の案件と並べる

メニューの「全てのタスク」を開くと、クライアントごと・案件ごとに、全ての案件のタスクが並びます。「期日」の列の見出しの横にある絞り込みのアイコンを押して「今月」を選ぶと、今日から月末までに期日があるタスクだけが残ります。

「今週」は今日から7日間なので、公開日まで見るときは「今月」を選びます。

例では、コーポレートサイトの作業が11月26日まで続き、別の案件の納品が11月25日に入っているのが1つの一覧で見えます。追加の3日を入れられるのは11月27日からだと、ここで確かめます。

TASKULの「全てのタスク」で期日を「今月」に絞った画面。株式会社サンプルのコーポレートサイト制作(5ページ)は、デザイン(下層4ページ)2026/11/13から公開作業2026/11/27まで、サンプル商事株式会社の会社案内パンフレット(8ページ)は、デザイン(中面6ページ)2026/11/16、修正対応2026/11/20、入稿データ作成2026/11/24、納品2026/11/25が並ぶ
期日を「今月」に絞ると、2つの案件のタスクが期日つきで並びます。11月24日・25日には、別の案件の入稿と納品が入っています。データは架空です。

手順3:見積書のページの「新規作成」で、追加分だけの見積書を作る

メニューの「見積書」を開き、「新規作成」を押すと、白紙の見積書ができます。宛名と件名を入れ、件名には「当初見積No.E-2026-031に対する追加」と書きます。

有効期限の欄には作成日の30日後が入っているので、11月13日に直します。見積書の番号は「EST-」で始まる番号が自動で付くため、当初の見積番号は件名か備考に残すことになります。

「行を追加」で3行にし、項目名・数量・単価を入れます。TASKULの手順では、マイナスの金額の行は使わず、メイン画像は当初の1枚との差額40,000円を1行で入れます。この例では、項目名を「追加:お知らせ一覧」「追加:お知らせ記事」「変更:メイン画像3枚」と短くしています。

「備考・特記事項」には、3行目が差額であることと、延びる納期・有効期限・着手の条件を書いて、「保存する」を押します。

TASKULの見積書のページの「新規作成」で作った追加分の見積書。追加:お知らせ一覧、追加:お知らせ記事、変更:メイン画像3枚の3行が数量1・単位「式」・単価40,000で並び、小計¥120,000、消費税(10%)¥12,000、合計金額(税込)¥132,000。備考・特記事項に「3行目は、当初見積No.4のメイン画像1枚(10,000円)との差額です。」「本見積の作業を含めた公開予定日は、12月4日(金)に変わります。」「有効期限は11月13日(金)です。ご了承をいただいてから追加分に着手します。」「お問い合わせフォームの2項目の追加は、今回は当初のお見積りの範囲で対応します。」と書いてある
追加分だけの見積書です。3行で小計は120,000円、合計は132,000円です。備考には、差額の説明と新しい公開予定日、有効期限、着手の条件を書いています。データは架空です。

手順4:「リンクを発行して送付」でリンクを作り、了承をもらったら「受注済み」にする

「リンクを発行して送付」を押すと、共有リンクが発行され、状態が「下書き」から「送付済み」に変わります。リンクをコピーして、例文②の「追加分のお見積り」の行に貼り、自分のメールで送ります。

先方から了承の返事が来たら、状態のバッジを押して「受注済み」を選びます。そのうえで、手順1で足した「追加:」「変更:」のタスクに期日を入れます。例では11月27日・30日・12月1日です。

TASKULの見積書「コーポレートサイト制作 追加分(当初見積No.E-2026-031に対する追加)」の画面。「リンクを発行して送付」を押した後で状態が「送付済み」になり、バッジを押すと「下書き」「送付済み」「閲覧済み」「受注済み」から選べる。見積書の番号はEST-7B1E4C92、合計金額(税込)は¥132,000、有効期限は2026/11/13
「リンクを発行して送付」を押すと、状態は「送付済み」に変わります。了承の返事が来たら、このバッジから「受注済み」を選びます。データは架空です。

TASKULでできないこと

  • 依頼が範囲内か範囲外かの判定や、追加の金額・日数の見積はしません。照合表の区分と単価は自分で決めます。
  • 案件の「見積」タブに作れる見積書は1通だけです。当初の見積書がある案件では、同じタブに追加分の見積書を2通目として作れません。追加分は見積書のページの「新規作成」で作ります。
  • 「新規作成」で作った見積書は、案件に紐づきません。請求書を作るときに自動で入るのは、案件の見積タブの見積書の行だけなので、追加分の行は請求書に手で足します。
  • 案件の見積書に行を足して送り直すこともできますが、「受注済み」にした後でも書き換えられ、当初の金額の履歴は残りません。当初の見積は、別の1通にして残すほうが安全です。
  • 見積書の行とタスクは連動しません。追加の作業は、手順1のようにタスクに自分で足します。
  • 他の案件の期日とぶつかっていることを、TASKULが知らせることはありません。手順2の一覧を見て、自分で数えます。
  • 先方がリンクを開いたかどうかは分かりません。「閲覧済み」「受注済み」は自分で切り替えます。
  • TASKULからクライアントにメールは送りません。発行したリンクを、自分のメールかチャットに貼って送ります。

追加の依頼が年に数回で、案件も1つずつ進めているなら、この記事の照合表と見積書の記入例を表計算ソフトに写して使うほうが早く済みます。

いくつかの案件を並べて進めていて、追加の依頼が来るたびに他の案件の期日を探し、追加分の見積書を作り直しているなら、TASKULのFreeプランで、追加の作業と他の案件の期日を並べて見て、追加分の見積書をリンクで送る流れを試せます。

追加見積についてよくある質問

追加見積を出すときによく出る質問に答えます。

追加見積は、作業を始めたあとに出してもいいですか?

出せますが、金額の話が後になるほど揉めやすくなります。始めてしまった分は、いつ・何を・どこまで作ったかを書いて出し、残りの作業は了承をもらってから進めます。

小さな追加でも、毎回見積を出すべきですか?

決まった基準はないので、自分で線を決めます。たとえば「作業が半日未満なら今回だけ無償で受け、次回からは見積を出す」と決めた場合は、例文③のように無償で受けたことをメールに残します。半日は例で、相場ではありません。

追加見積と、当初の見積書の出し直しはどちらがいいですか?

当初の見積を残して、追加分だけを別の1通で出すほうが、何が増えたかが先方にも分かります。出し直す場合は、当初の見積との差を備考に書きます。

追加見積に有効期限は要りますか?

要ります。追加の作業のために予定を空けておける期間が決まるためです。日数は相場ではなく、自分の予定から決めます。

口頭(電話・打ち合わせ)で追加を頼まれたら?

その場で金額を答えず、持ち帰って追加見積を送ります。決まった内容は、その日のうちにメールで送り直し、返信で了承を残します。

まとめ|追加の依頼は、着手の前に追加見積と納期を1通で送る

制作の途中で依頼が増えたら、まず当初の見積の行と照らして、範囲内の修正・追加・変更に分けます。範囲内は進め、追加と変更だけを、作業日数と単価から追加見積にします。

納期は、他の案件の期日を入れて、空いている日から数えて書きます。追加見積書には当初の見積番号と「追加:」の行、備考に延びる納期・有効期限・着手の条件を書き、了承の返事を残してから作業に入ります。

まずは、いま届いている追加の依頼を、照合表の4つの列に1件ずつ書き込んでみてください。いくつかの案件を並べて進めていて、期日の確認と追加分の見積書づくりが手間になってきたら、TASKULのFreeプランで、追加の作業を他の案件と同じ一覧で見る流れを試せます。

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執筆

TASKUL編集部

TASKUL(タスクル)の編集チーム

フリーランスや制作会社向けのタスク管理ツール「TASKUL(タスクル)」の編集チームです。複数の案件を抱える制作者から寄せられる、段取り・見積・請求の困りごとをもとに記事を書いています。

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