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支払通知書が届いたら|フリーランスが確かめる7項目と間違いの連絡例文3通

公開日

執筆:TASKUL編集部

支払通知書が届いたら|フリーランスが確かめる7項目と間違いの連絡例文3通

フリーランスとして継続して仕事を受けている制作会社から、月末に「支払通知書」のPDFが届き、「請求書はもう出さなくていいの?」「この金額で合っている?」と手が止まっていませんか。

支払通知書は、取引先が支払う金額を知らせる書類です。届いたら、まず誤りの連絡期限を探し、自分の見積と納品の記録と7項目で突き合わせて、違いがあれば期限内に1通で知らせます。請求書を別に出すかどうかは、取引先との取り決めで決まります。

この記事は、制作会社などから仕事を受けていて、支払通知書を受け取る側のフリーランス向けです。支払通知書を作って送る側(経理担当)の書き方は扱いません。

自分が出した請求書を間違えたときはこちらの請求書を間違えたときの直し方と再発行を見てください。架空の制作会社1社・10月の3案件を例に、請求書を出すかの判定表、確かめる7項目の表、間違いを伝えるメール例文3通を紹介します。

最後に、毎月の書き出しの手間を減らす方法も、TASKUL(タスクル)でできないことと合わせて紹介します。

支払通知書が届いたら、請求書は出さなくていい?

取引先との取り決めで決まります。「支払通知書で支払う」と決まっている取引なら、別に請求書を求められていない限り出さないのが基本で、決まっていなければ先方に聞きます。

支払通知書は、支払う側の会社が「どの取引に、いくらを、いつ払うか」を書いて送ってくる書類です。会社によっては「支払明細書」など別の名前で届きます。

請求書を出す取引と違い、金額を書くのは先方なので、受け取った側は中身が自分の記録と合っているかを見る立場になります。

支払通知書・支払明細書と請求書の違い

書類の名前は会社ごとに違うので、名前ではなく「誰が作って、誰が中身を確かめるか」で見分けます。

書類 作る人 書いてあること 受け取った側がすること
請求書 自分(仕事を受けた側) 払ってほしい金額と期日 先方が中身を見て支払う
支払通知書・支払明細書 取引先(仕事を頼んだ側) 払う金額と支払日 自分が中身を見て、違いがあれば知らせる

インボイス制度では、仕事を頼んだ側が作るこの種の書類を「仕入明細書等」として扱うことがあります。決まった事項が書かれていて、受け取った側の確認を受けたものが、取引先が仕入税額控除(支払った消費税を差し引く仕組み)を受けるために保存する書類になります(国税庁Q&A 問86・問87)。

請求書を出すかの判定表

先方の取り決めを3つに分け、こちらがすることと、取り決めがあいまいなときに起きやすいことを並べました。

先方の取り決め こちらがすること 起きやすいこと
「支払通知書で支払う。請求書は不要」と言われている 請求書は出さない。届いた支払通知書を自分の記録と突き合わせ、違いがあれば連絡する 念のため請求書も出し、同じ案件が2通の書類に載る
取り決めが無い・分からない どちらの書類で支払うのかを、先方に1通で聞く 請求書を出さずに待ち、どちらの書類も無いまま支払日を過ぎる
「請求書と支払通知書の両方」と言われている 請求書の金額と、支払通知書の金額をそろえる 2通の金額が違い、先方の経理から確認の連絡が来る
支払通知書が届いたとき請求書を出すかの判定図。先方から「請求書は不要」と言われたら出さない、取り決めが無い・分からないなら先方に聞く、請求書と支払通知書の両方なら金額をそろえる

決まったことは、取引先ごとの締め日や支払日と同じ場所に残しておきます。担当者が替わっても、どの書類で支払う取引かがすぐ分かります。残す欄の作り方は取引先ごとの支払日と取り決めを残す顧客管理表にまとめています。

取り決めが分からないときに先方へ聞く一文

判定表の2行目のときは、最初の支払通知書が届いた時点で、次の一文を送っておきます。

項目 文面
聞く一文 10月分の支払通知書をお送りいただき、ありがとうございます。今後のお取引では、こちらから請求書をお送りする必要はございますか。支払通知書の内容を確認してお返事する形でよろしければ、そのようにいたします。

支払通知書で確かめる7項目は?

宛名・登録番号・取引の日・品目・金額と消費税・差し引き・支払日の7つです。どれも支払通知書だけを眺めるのではなく、自分の見積と納品の記録と1項目ずつ比べます。

①〜⑤は、国税庁Q&A 問87が挙げる仕入明細書等の記載事項のうち、こちらの記録で答え合わせできるものです。⑥と⑦は記載事項ではありませんが、入ってくる金額と日が変わるので一緒に見ます。

項目 支払通知書で見る所 自分の記録で見る所 違ったら
①宛名(屋号・氏名) 宛名の欄 取引の始めに知らせた屋号・氏名 例文3
②自分の登録番号(インボイスに登録している場合) 宛名の近くの「登録番号」 登録の通知に書かれた番号(Tで始まる番号) 例文3
③取引の年月日(納品した月) 各行の日付、対象の月 納品のメールを送った日 例文2
④品目(案件名・作業) 各行の品目 見積の行と、あとから合意した追加の作業 例文1
⑤税率ごとの合計と消費税 小計・消費税・合計 見積の合計から計算した金額 例文1
⑥差し引かれた金額 振込手数料・源泉徴収税などの行 取り決め(振込手数料をどちらが持つか など) 取り決めと違えば聞く
⑦支払日と振込先 支払日、振込先の口座 取り決めの支払日、自分の口座 口座が違えばすぐ連絡する

①②⑦は月ごとに変わる項目ではないので、最初の1通で合っていれば、あとはこちらが屋号や口座を変えたときに見直せば足ります。毎月見るのは③〜⑥の4つです。

差し引きの中身が正しいかは取り決めや報酬の種類で決まるので、ここでは取り決めどおりかだけを見ます。

最初に「誤りの連絡期限」を探す

7項目を見る前に、支払通知書の欄外、送ってきたメール、基本契約書の3か所で「誤りの連絡期限」を探し、日付を控えます。期限を先に知っておけば、いつまでに確認を終えればよいかが決まります。

支払通知書が届いたときの確認の順番。届いたら、最初に連絡期限を探す。連絡期限を探す、納品の記録を出す、7項目を比べる、違いを1通で伝える、の4段階

国税庁Q&A 問86は、仕入明細書等は相手方の確認を受けたものに限られるとし、確認の方法の1つに「一定期間内に誤りのある旨の連絡がない場合には記載内容のとおり確認があったものとする」基本契約等を挙げています。こうした文言が通知文や支払通知書に書かれ、了承している取引では、期限までに連絡しなければ、書かれた内容で確認したものとして扱われます。

期限の日数に決まりはありません。問86の注は、具体的な日数等を表示することまで求めるものではないとしたうえで、業務の内容や取引先との関係を踏まえて認識を合わせておくことを求めています(国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」令和8年5月改訂)。

3か所のどこにも期限が無ければ、先方の支払いの手続きが始まる前に伝えられるよう、届いた週のうちに返すと決めておくと迷いません。

載っていない案件がいちばん見落としやすい

金額の違いは、支払通知書の数字を見ていれば目に入ります。載っていない案件は、支払通知書のどこにも書かれていないので、通知書だけを見ても気づけません。

そこで先に、自分の記録から「その月に納品した案件」を書き出し、支払通知書の行の数とそろえます。自分で請求書を出す取引では「出し忘れ」が起きますが(フリーランスの請求漏れを防ぐ仕組み)、支払通知書の取引では同じ場所で「載っていない」が起きます。

支払通知書の金額が合わないときの確かめ方(架空の3案件の例)

自分の記録から納品した案件を書き出し、支払通知書の行と1行ずつ並べると、どの行が足りないか、どこが違うかが分かります。ここからは架空の例です。

Webデザイナーの山田さん(屋号:山田デザイン)が、株式会社サンプル制作から10月31日に受け取った10月分の支払通知書と、自分の10月の記録を突き合わせます。金額は例として置いたもので、相場ではありません。

届いた支払通知書と、10月の納品の記録

株式会社サンプル制作の支払通知書に書かれていた内容

項目 支払通知書の記載
宛名・登録番号 山田デザイン 山田 太郎 様/T1234567890123
対象・作成日 2026年10月分/2026年10月31日
明細1 10月17日 採用LP制作 200,000円(10%)
明細2 10月24日 商品ページ更新(5ページ) 50,000円(10%)
10%対象の合計・消費税 250,000円/25,000円
差し引き なし(振込手数料は先方負担)
支払金額・支払日 275,000円/2026年11月30日
欄外の一文 本書の内容に誤りがある場合は、2026年11月10日までにご連絡ください。期限までにご連絡がない場合は、記載の内容で確認いただいたものとします。

山田さんの10月の納品の記録

案件 見積の行 金額(税抜) 納品した日
A 採用LP制作 採用LP制作 一式 200,000円 10月17日
A 採用LP制作 バナー追加(3点)※10月9日にメールで合意 30,000円 10月17日
B コーポレートサイト保守 サイト保守(10月分) 20,000円 10月31日(作業報告を送った日)
C 商品ページ更新 商品ページ更新(5ページ) 50,000円 10月24日
合計 3案件・4行 300,000円 消費税30,000円・税込330,000円

欄外の一文があるので、この取引の誤りの連絡期限は11月10日です。山田さんは、まず手帳とカレンダーに11月10日を書いてから照合を始めます。

3案件を並べた結果

支払通知書は2行、自分の記録は4行で、行の数が合いません。案件ごとに並べると、違いは2か所でした。

案件 自分の記録 支払通知書の行 違い 対応
A 採用LP制作 230,000円(2行) 200,000円(1行) バナー追加30,000円が無い 例文1で連絡する
B コーポレートサイト保守 20,000円・10月31日 無し 案件ごと載っていない 例文2で、どの月の支払いになるかを聞く
C 商品ページ更新 50,000円・10月24日 50,000円・10月24日 無し そのまま
合計(税抜) 300,000円 250,000円 50,000円(税込55,000円) -
支払通知書にない行を探す図。自分の記録4行(採用LP制作・バナー追加・サイト保守・商品ページ更新)と支払通知書2行(採用LP制作・商品ページ更新)を並べ、バナー追加とサイト保守の足りない2行を示している
支払通知書の差額は55,000円。自分の記録330,000円と支払通知書275,000円の差額55,000円の内訳は、バナー追加30,000円・サイト保守20,000円・消費税5,000円。サイト保守は支払月を確認
差額の55,000円は消費税を含む金額です。

案件A:追加で合意したバナー3点の分が載っていない

支払通知書の「採用LP制作 200,000円」は、最初の見積の金額のままです。10月9日にメールで合意したバナー追加(3点・30,000円)が足されていません。

連絡するときは、合意したメールの日付と相手、見積の行を書きます。見積と金額が変わったいきさつの示し方は、追加費用で見積書と金額が変わる請求書の書き方と同じ考え方です。

案件B:10月31日に終えた保守作業が載っていない

保守は10月31日に作業報告を送って終えたのに、10月分の支払通知書にありません。先方が、こちらの納品の日ではなく、先方が中身を確かめた日(検収の日)で月を分けていれば、11月分に入ることがあります。

誤りと決めつけず、どの日で月を分けているのか、11月分に載る予定なのかを聞きます。

消費税は、10%の行の合計250,000円から1回で計算されていました(25,000円)。案件Aを直すと10月分は280,000円・消費税28,000円、案件Bも10月分に入るなら300,000円・消費税30,000円になります。

案件ごとに計算して足すと1円単位でずれることがある点は、複数の案件をまとめたときの消費税の計算で説明しています。

この照合で山田さんがやった作業は、①見積と納品のメールから10月に納品した3案件・4行を書き出す ②4行と支払通知書の2行を1行ずつ見比べる ③足りない2行の分の金額と消費税を計算し直す、の3つです。支払通知書が届くたびに、取引先の数だけこの作業を繰り返すことになります。

支払通知書の間違いを伝えるメール例文3通

前の章の案件A・Bと、宛名・登録番号の違いを、そのまま送れる文面にしました。どの例文も、次の中から必要なものを入れています。

  1. 件名に、支払通知書の対象の月と「内容のご確認」を入れる
  2. どの行が違うか(または、どの案件が無いか)を書く
  3. 自分の記録ではどうなっているかを、見積・合意の日・納品の日と一緒に書く
  4. 直した支払通知書を送ってもらうようお願いする
  5. 期限の前の連絡であることが分かるよう、期限の日付を書く

例のように同じ支払通知書で違いが2つ見つかったときは、例文1と例文2の「■」の段落を並べ、1通にまとめて送ります。送る人は3通ともこちら(山田デザイン 山田)、宛先は株式会社サンプル制作の経理担当の佐藤様です。

例文1:金額・品目が違う(追加作業の分が載っていない)

案件Aの、バナー追加30,000円が載っていない支払通知書を直してもらう例です。合意したのが制作担当の鈴木様なので、鈴木様をCCに入れます。

項目 文面
送る人→宛先 こちら(山田デザイン 山田)→ 先方(株式会社サンプル制作 経理ご担当 佐藤様、CC:制作部 鈴木様)
件名 【10月分 支払通知書】内容のご確認(採用LP制作)|山田デザイン
本文 株式会社サンプル制作
経理ご担当 佐藤様
(CC:制作部 鈴木様)

いつもお世話になっております。山田デザインの山田です。
10月31日付の10月分の支払通知書を拝見しました。
こちらの記録と異なる行がありましたので、ご確認をお願いいたします。

■採用LP制作
支払通知書:200,000円(税抜)
こちらの記録:230,000円(税抜)
内訳:採用LP制作 一式 200,000円+バナー追加(3点)30,000円
バナー追加は、10月9日に鈴木様とのメールで追加のお見積りをご了承いただき、10月17日にLPと合わせて納品しております。

お手数ですが、ご確認のうえ、訂正した支払通知書をお送りいただけますでしょうか。
ご連絡の期限(11月10日)の前にお知らせしたく、本日ご連絡いたしました。

山田デザイン 山田 太郎

経理の担当者は、制作の現場で決まった追加の作業を知らないことがあります。合意したメールの日付と相手の名前を書き、制作の担当者をCCに入れておくと、経理から現場への確認が1回で済みます。

例文2:案件が載っていない(どの月の支払いになるかを聞く)

案件Bの保守(10月分)が載っていない理由を聞く例です。理由が分かるまでは「漏れています」と書かず、質問の形で聞きます。

項目 文面
送る人→宛先 こちら(山田デザイン 山田)→ 先方(株式会社サンプル制作 経理ご担当 佐藤様)
件名 【10月分 支払通知書】内容のご確認(コーポレートサイト保守)|山田デザイン
本文 株式会社サンプル制作
経理ご担当 佐藤様

いつもお世話になっております。山田デザインの山田です。
10月31日付の10月分の支払通知書について、1点お伺いさせてください。

■コーポレートサイト保守(10月分)20,000円(税抜)
10月31日に作業報告をお送りし、10月分の作業を終えております。
10月分の支払通知書に記載がなかったため、11月分でのお取り扱いのご予定か、お伺いできますでしょうか。
あわせて、月の区切りを納品の日と検収の日のどちらで分けていらっしゃるか教えていただけますと、次の月から同じ区切りで記録いたします。

ご連絡の期限(11月10日)の前にお知らせしたく、本日ご連絡いたしました。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

山田デザイン 山田 太郎

11月分に載ると返事が来たら、自分の記録の案件Bに「11月分の支払通知書で見る」と書き足しておきます。翌月の照合で、前の月から回ってきた行を探す手がかりになります。

例文3:宛名・登録番号が違う

9月30日付の9月分の支払通知書(誤りの連絡期限は10月10日)で、登録番号の末尾2桁が入れ替わっていた例です。宛名の誤りなら、■の段落を「宛名:誤った表記 → 正しい表記」に変えます。

項目 文面
送る人→宛先 こちら(山田デザイン 山田)→ 先方(株式会社サンプル制作 経理ご担当 佐藤様)
件名 【9月分 支払通知書】登録番号のご確認|山田デザイン
本文 株式会社サンプル制作
経理ご担当 佐藤様

いつもお世話になっております。山田デザインの山田です。
9月30日付の9月分の支払通知書について、登録番号の記載をご確認いただけますでしょうか。

■登録番号
支払通知書:T1234567890132
正しい番号:T1234567890123
(末尾の2桁が入れ替わっております)
宛名・明細・金額・支払日は、記載のとおりで相違ございません。

訂正した支払通知書をお送りいただくとともに、貴社でご登録の取引先情報もあわせてご修正いただけますと幸いです。
ご連絡の期限(10月10日)の前にお知らせしたく、本日ご連絡いたしました。

山田デザイン 山田 太郎

登録番号は、仕入明細書等の記載事項の1つです(問87の②)。取引先に登録された番号が違っていると、次の月も同じ番号で届くので、登録内容の修正も一緒にお願いします。

チャット(Slack・Chatwork)で送るときの短い文面

経理の担当者とチャットでやり取りしている取引先なら、案件A・Bの2点を1通にまとめて次のように送ります。

項目 文面
チャットの文面 佐藤様 10月分の支払通知書の件で、2点ご確認をお願いいたします。
①採用LP制作が200,000円となっていますが、10月9日に鈴木様にご了承いただいたバナー追加30,000円を含め、230,000円(税抜)です。
②10月31日に作業を終えた保守(10月分)20,000円の記載がありません。11月分でのお取り扱いでしょうか。
期限の11月10日の前にお知らせいたします。

合っていたら「確認しました」と短く返す

欄外に「期限までに連絡がなければ確認したものとする」と書かれている取引では、合っていれば返事をしなくても済みます。返すなら1行で足り、返したメールが、いつ何を確認したかの記録として残ります。

項目 文面
確認の返事 10月31日付の10月分の支払通知書を拝見しました。内容に相違ございません。11月30日のお支払い、よろしくお願いいたします。

直した支払通知書が届けば、自分の請求書は出し直さなくてよい場合がある

この話は、インボイスに登録していて、支払通知書とは別に請求書(適格請求書)も出している取引に当てはまります。先方が直した書類で自分の請求書の誤りを正せるのは、こちらがその内容を確認した場合です。

国税庁Q&A 問32は、売り手が交付した適格請求書に誤りがあったとき、買い手が誤りを修正した仕入明細書等を作り、売り手の確認を受けた場合は、売り手は修正した適格請求書を改めて交付しなくても差し支えないとしています。自分で請求書を作り直すときは、請求書の間違いの直し方と再発行の手順を使います。

支払日に入金を確かめる方法

支払通知書の「支払金額」と、通帳に入った金額が同じかを見ます。違っていれば、7項目の⑥差し引き(振込手数料・源泉徴収税など)が取り決めどおりかを見直します。

例の株式会社サンプル制作で、案件Aだけを直した支払通知書が届いた場合、11月30日に入るのは280,000円と消費税28,000円を足した308,000円です。案件Bが11月分に回るなら、12月に届く11月分の支払通知書に「サイト保守(10月分)20,000円」の行があるかを見ます。

支払日を過ぎても入金されない、支払通知書そのものが届かないときは、まず取り決めの支払日を見直します。フリーランス法(フリーランス・事業者間取引適正化等法)が当てはまる取引では、支払期日の決まりがあります。

当てはまるかどうかと数え方はフリーランス法の支払期日の記事で説明しています。先方から返事が来ないときの送り方は、確認の返事が来ないときの催促文例の文面を使えます。

TASKUL(タスクル)で支払通知書の確認を楽にする手順

前の章で山田さんが手でやった3つの作業は、TASKULで一部を引き取れます。案件ごとに見積の行を入れ、納品したら「完了」と納品月を設定しておけば、①の書き出しは「請求書を作成」でクライアントと納品月を選ぶだけで済み、自分の側の合計もその画面で分かります。

差額の計算と②の見比べ、メールを書いて送る作業は手で残ります。

見積書・請求書と案件の状態の変更は、TASKULのFreeプランで使えます(Freeはプロジェクト10件・AIクレジット200/月まで。2026年10月21日に公式サイトで確認)。請求書の画面を使いますが、照合のためだけなら請求書を保存して送る必要はありません。

  1. あとから合意した追加の作業は、その案件の「見積」タブで「行を追加」して保存しておきます。請求書の画面に出るのは案件の見積の行なので、メールで合意しただけの追加分は出てきません。
  2. 納品したら、「全てのタスク」の画面で案件の状態を「完了」に変えます。「納品月を入力」の画面が開くので、納品した月を選んで「完了にする」を押します。
  3. 支払通知書が届いたら、「請求書」の画面で「請求書を作成」を押し、クライアントと納品月を選びます。「該当プロジェクト(3件)」のように、納品月にその月を入れた案件(状態が「完了」「入金済」のもの)が出て、各案件の見積の行と合計が明細に入ります。
  4. 明細と支払通知書を1行ずつ見比べます。終わったら「キャンセル」で閉じれば、請求書は作られません。
  5. 入金を確かめたら、「全てのタスク」の画面で案件の状態を「入金済」に変えます。
TASKULの「全てのタスク」で、株式会社サンプル制作の案件「コーポレートサイト保守」を完了にするときに開く「納品月を入力」の画面。2026年の10月を選び、「完了にする」を押す直前
状態を「完了」に変えると開く画面です。データは架空です。

例の株式会社サンプル制作なら、納品月に2026年10月を選ぶと、採用LP制作・コーポレートサイト保守・商品ページ更新の3件が出て、明細は4行・小計300,000円・消費税30,000円・合計330,000円になります。支払通知書の2行・275,000円と並べれば、バナー追加と保守の2行が無いことが分かります。

TASKULの「請求書を作成」の画面で、クライアントに株式会社サンプル制作、納品月に2026年10月を選んだ状態。該当プロジェクト(3件)に採用LP制作230,000円・コーポレートサイト保守20,000円・商品ページ更新50,000円が並ぶ
クライアントと納品月を選んだ直後の画面です。データは架空です。
TASKULの請求書の明細に、3案件の見積の4行(採用LP制作 一式200,000円・バナー追加(3点)30,000円・サイト保守(10月分)20,000円・商品ページ更新(5ページ)50,000円)が入り、小計300,000円・消費税(10%)30,000円・合計(税込)330,000円になった状態
明細の下に小計・消費税・合計が出ます。データは架空です。

11月30日に入金が確認できたら、案件AとCを「入金済」にし、案件Bは「完了」のまま11月分の支払通知書を待ちます。状態が「完了」のまま残っている案件が、まだ入金を確かめていない案件です。

TASKULの「全てのタスク」で、株式会社サンプル制作の採用LP制作と商品ページ更新が「入金済」、コーポレートサイト保守が「完了」のまま残っている一覧
入金を確認したあとの一覧です。データは架空です。

TASKULでは自動にならない作業

  • 支払通知書のPDFを取り込む・読み取る機能はありません。照合は、画面と支払通知書を見ながら自分でします。
  • 違いを見つけて知らせる機能はありません。
  • 取引先にメールは送りません。例文は自分のメールで送ります。
  • 請求書そのものに「入金済」の状態はありません。入金済にできるのは案件の状態です。
  • 請求書の画面に入るのは、案件につながった見積の行だけです。1つの案件に見積が2通あるときは、新しく作ったほうの行が入ります。
  • 振込手数料のようなマイナスの行は、明細に作れません(単価が0円より大きい行だけが保存されます)。
  • Freeプランはプロジェクト10件までです。照合のために過去の案件を登録すると、1件ずつ数えられます。

支払通知書を自動で読み取って、違いを知らせてほしい人には向きません。毎月その月に納品した案件をそろえて、自分の目で照合する人のための使い方です。

支払通知書を受け取る取引先が増え、毎月の案件の書き出しが重くなってきたら、TASKULのFreeプランで、納品した案件と見積の金額を1か所にまとめる流れを試せます。

支払通知書についてよくある質問

支払通知書を受け取る側から出やすい質問を7つまとめました。

支払通知書が届いたら、返事をしないといけませんか?

欄外や送ってきたメールに「期限までに連絡がなければ確認したものとする」と書かれていれば、合っているときの返事は要りません。違いがあれば期限内に連絡します。返すなら「内容に相違ございません」の1行で足ります。

支払通知書の消費税が1円違うのはなぜですか?

案件ごとに消費税を計算して足すと、端数の切り捨てで1円単位のずれが出ることがあります。仕入明細書等には、税率ごとに区分した消費税額を書くことになっています(国税庁Q&A 問87)。

計算の考え方は複数の案件を1枚にまとめた請求書の消費税の記事にあります。

インボイスに登録していないと、支払通知書はどうなりますか?

登録していない相手との取引を先方の税の計算でどう扱うかは先方が決めることで、この記事では扱いません。宛名・品目・金額などは、登録している場合と同じように見ます。

支払通知書が届いたのに、請求書も送ってしまったときは?

どちらの書類で支払うのかを先方に聞き、同じ案件が二重に支払われないよう連絡します。請求書と支払通知書の金額が違っていれば、どちらが正しいかも書き添えます。

支払通知書が届かないときは?

支払日の前なら、いつ届く予定かを先方に聞きます。支払日を過ぎても入金が無いときは、取り決めの支払日と、フリーランス法が当てはまる取引かを見直します。当てはまるかどうかと支払期日の数え方はフリーランス法の支払期日の記事で説明しています。

メールで届いた支払通知書のPDFは保存が必要?

国税庁は、取引に関する書類に通常書かれる情報を含む電子データをやり取りした場合の保存義務や保存方法は電子帳簿保存法で定められているとし、所得税法・法人税法上の保存義務者は特に「電子取引」を確認するよう案内しています。メールでPDFを受け取った場合は、保存の仕方を国税庁「電子帳簿等保存制度特設サイト」で確認してください。

支払通知書と支払調書は同じですか?

いいえ、別の書類です。毎月の支払通知書の確認とは別に扱います。

まとめ|支払通知書が届いたら、期限を控えて7項目を比べ、違いは期限内に伝える

支払通知書が届いたら、最初に欄外や送ってきたメールで誤りの連絡期限を探し、日付を控えます。そのあと、その月に納品した案件を自分の記録から書き出して行の数をそろえ、宛名・登録番号・取引の日・品目・金額と消費税・差し引き・支払日の7項目を見ます。

違いがあれば、どの行が自分の記録とどう違うかを出どころと一緒に書き、期限内に1通で送ります。請求書を別に出すかは取引先との取り決めしだいで、支払日には支払金額と通帳の入金額が同じかを見ます。

取引先が増えてきたら、納品月を選ぶだけでその月の案件と見積の合計が出る使い方を、TASKULのFreeプランで試せます。

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TASKUL編集部

TASKUL(タスクル)の編集チーム

フリーランスや制作会社向けのタスク管理ツール「TASKUL(タスクル)」の編集チームです。複数の案件を抱える制作者から寄せられる、段取り・見積・請求の困りごとをもとに記事を書いています。

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