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特急料金の決め方|フリーランスが短納期の依頼で割増を出す見積と返信例文

公開日

執筆:TASKUL編集部

特急料金の決め方|フリーランスが短納期の依頼で割増を出す見積と返信例文

「来週の木曜までのつもりだったのに、今週金曜までにお願いできませんか」と頼まれて、受けたい気持ちはあるものの、いつもの料金のままでは割に合わないと感じていませんか。上乗せするならいくらにして、見積書にどう書き、どう返事をすればいいのかで手が止まりがちです。

特急料金は、相場の割合ではなく、急ぐために増える作業から出します。夜や休日に回す作業、後ろにずらす他の案件、外注に出す作業を1行ずつ金額にして見積書に1行足し、先方の素材と確認の期限を備考に書きます。

この記事は、デザインやWeb制作を受けているフリーランスで、短い納期の依頼を受けるかどうかを今日中に返事したい人向けです。架空のバナー5サイズの依頼(通常10日→4日)で計算した表、3つの返し方の比較、見積書の記入例、返信メール例文3通を載せました。

発注する側で相場を調べている人や、急ぎの依頼を断りたい人向けではありません。最後に、手持ちの期日を並べて見積に1行足す手間をTASKUL(タスクル)で減らす方法も、できないことと合わせて紹介します。

特急料金はいくらにする?相場の割合ではなく、急ぐために増える作業から出す

金額は、短い納期に間に合わせるために増える作業を数えて決めます。増える作業を3つに分けて金額にし、足すだけです。

夜や休日の作業は「時間×1時間あたりの上乗せ」、後ろに回す案件の連絡と組み直しは「時間×時間単価」、外注は「外注費−通常の料金に含む分+指示と確認の時間」で出します。このあとの架空の例(通常80,000円・10日のバナー制作を4日で納める)では、短納期対応費は30,000円になりました。

この記事では、短い納期のために上乗せする料金を「特急料金」と呼び、見積書の品目では「短納期対応費」と書きます。「特急対応費」「短納期料金」と呼んでも意味は同じです。大事なのは名前より、何の対価かを説明できることです。

特急料金とは何に払ってもらうお金か

この記事での定義は、通常の納期で入るはずだった作業を短い日数に詰めるために増える作業と、押し出される他の仕事への対価です。作業そのものの代金は、通常の料金にすでに入っています。

たとえば通常10日で受けるバナー制作を4日で納めるには、昼の空き時間だけでは足りません。夜や休日に作業する、他の案件の作業を後ろにずらす、一部を外注に出す、のどれかが要ります。特急料金は、この「増えた分」に付けるお金です。

割増の「相場」を1つの数字で書かない理由

特急料金の割合について、公的な統計や業界団体の基準は見つかりませんでした。検索して出てくる割合は、出している制作者や会社ごとに違います。

他人の割合をそのまま使うと、自分の手持ちの案件の量も、外注先の費用も入っていない金額になります。このあとの計算表は、割合ではなく自分の時間と費用から出す形にしてあります。

短納期の依頼は受けていい?返事の前に確かめる3つ

金額を計算する前に、次の3つを確かめます。どれか1つでも分からないまま受けると、特急料金を付けても納期に間に合わないことがあります。

  1. 手持ちの案件の期日を並べ、新しい依頼とかぶる日を出す
  2. 先方の素材と確認が、短い納期に間に合うか
  3. 全部を急ぐのか、先に要る一部だけか

①手持ちの案件の期日を並べ、新しい依頼とかぶる日を出す

最初に、届いた依頼文をもとに、作業と、納期から逆算して自分で置いた期日を書き出します。この記事の例では、10月19日(月)の朝に秋のキャンペーンバナー5サイズの依頼が届き、作業と期日は次の5つになりました。

  • 素材の受け取り(先方):10月20日(火)
  • バナーデザイン(2サイズ):10月21日(水)
  • 初稿の確認(先方):10月21日(水)
  • バナー展開(3サイズ):10月22日(木)
  • 納品:10月23日(金)

次に、新しい依頼の納期までに、手持ちの案件の期日がいくつ入っているかを並べます。その週は次の2件を抱えています。

案件(架空) その週の期日 新しい依頼とのかぶり
案件A:ロゴ修正 初稿を送る 10月22日(木) バナー展開(3サイズ)の日と重なる
案件B:採用LP更新 原稿差し替え 10月20日(火)、公開 10月23日(金) バナーの納品日と重なる
新しい依頼:秋のキャンペーンバナー5サイズ 納品 10月23日(金)(通常なら10月29日(木)) ―

2件の作業を除くと、素材が届く10月20日(火)10時から、初稿を出す10月21日(水)の正午までに、昼に作業できる時間は5時間でした。手持ちの案件から着手できる日を出す細かい手順は、手持ちの案件から「着手できる日」を出す3ステップにまとめています。

短納期の依頼で期日が重なる日を先に見る図。10月22日(木)に案件A:ロゴ修正とバナー展開(3サイズ)、10月23日(金)に案件B:採用LP更新とバナーの納品が重なり、素材が届いてから初稿までの昼の空きは5時間

②先方の素材と確認が、短い納期に間に合うか

先方に、素材(ロゴ・商品写真・文言)をいつ出せるか、初稿の確認をいつ返せるかを聞きます。素材が届くのが遅ければ、夜に作業しても納期は縮まりません。

この例では、素材を10月20日(火)10時まで、初稿の確認を10月21日(水)18時までに返してもらえれば、10月23日(金)に納められる日程です。先方の都合で遅れたときの扱いは、受ける前に見積書の備考に書いておきます。書き方は見積書の章で紹介します。

③全部を急ぐのか、先に要る一部だけか

急ぐ理由を聞くと、全部が急ぎではないと分かることがあります。この例のバナー5サイズのうち、広告の入稿に要るのは2サイズで、残りの3サイズはキャンペーンのページに載せるものでした。

2サイズだけ先に納めれば足りるなら、夜の作業だけで間に合い、特急料金も小さくなります。この選び方は、次の章の比較表で金額と並べます。

特急料金の出し方|架空のバナー依頼で計算した例

例の数字はすべて架空です。時間単価は5,000円、夜や休日に作業する1時間への上乗せは2,500円と置きました。どちらも自分の数字に置き換えて使ってください。

通常10日のバナー制作を4日で頼まれた例

通常の料金と納期

通常の料金は、料金表の「バナーデザイン(2サイズ)」45,000円(作業9時間)と「バナー展開(3サイズ)」35,000円(作業7時間)で、合わせて80,000円(税抜)です。通常の納期は依頼から10日の10月29日(木)です。

4日で納めるときの時間の内訳

4日で全部を納めるには、自分の作業が11時間(2サイズのデザイン9時間、外注の指示と確認1時間、案件Aの先方への連絡と組み直し1時間)要ります。この11時間を、昼の空き5時間、案件Aを後ろに回して空く昼の2時間、夜の4時間でまかないます。3サイズの展開は知り合いのデザイナーに外注します。

増える作業を金額にした計算表

この増えた分を1行ずつ金額にしたのが次の表です(金額はすべて架空・税抜)。

増える作業 内容 時間 増える金額の出し方 金額
夜の作業 10月20日(火)の夜に4時間 4時間 4時間×上乗せ2,500円 10,000円
休日の作業 後ろに回した案件Aの作業を10月24日(土)に 2時間 2時間×上乗せ2,500円 5,000円
案件Aを後ろに回す 先方に相談し、初稿を10月22日(木)から10月26日(月)へ(了承を得た前提) 連絡と組み直し1時間 1時間×時間単価5,000円 5,000円
3サイズの展開を外注 知り合いのデザイナーに依頼。自分でやれば7時間 外注費40,000円 外注費40,000円−自分の7時間分35,000円+指示と確認1時間5,000円 10,000円
合計 ― ― ― 30,000円

外注の行は、外注費をそのまま足していません。3サイズ分の35,000円は通常の料金にすでに入っているので、上乗せするのは外注費との差額と、指示と確認にかかる時間だけです。ここを丸ごと足すと、同じ作業に2回お金をもらう見積になります。

特急料金の外注の行は差額だけ足すことを示す図。外注費40,000円−通常の料金に含む分35,000円+指示と確認5,000円=10,000円

3つの返し方で金額と納期を並べる

全部を4日で納める以外に、先に要る2サイズだけ急ぐ返し方と、通常の納期を提案する返し方があります。同じ例で3つを並べました(金額はすべて架空・税抜)。

返し方 納期 金額 向いている場面
①割増して全部を4日で 5サイズとも10月23日(金) 110,000円(通常80,000円+短納期対応費30,000円) 5サイズとも同じ日に公開する
②先に要る2サイズだけ4日で 2サイズは10月23日(金)、3サイズは10月29日(木) 90,000円(通常80,000円+夜の作業4時間分10,000円) 広告の入稿に要るのが2サイズだけ
③通常の納期で割増なし 5サイズとも10月29日(木) 80,000円 急ぐ理由がはっきりしない・予算が増やせない

②は、2サイズのデザイン9時間を昼の空き5時間と夜の4時間でまかなうので、案件Aを動かさず、外注も要りません。先方が「なぜ急ぐのか」に答えられたら、①と②の両方を見せて選んでもらうと話が早く進みます。

急ぐ範囲で特急料金が変わることを示す図。5サイズとも10月23日(金)なら110,000円、2サイズは10月23日(金)・3サイズは10月29日(木)なら90,000円、5サイズとも10月29日(木)なら80,000円

割増は「率」より「増える作業」で書くと説明しやすい

「通常料金の4割増し」と書くと、次に急ぎの依頼が来たとき「前回は4割だった」が基準になります。作業の量や手持ちの案件は毎回違うのに、率だけが残ります。

「夜の作業4時間」「外注の差額」と書いておけば、次は作業が違うので金額も違う、と説明できます。金額だけを動かすと次の基準になってしまう点は、見積の値下げを頼まれたときの組み直し方と同じ考え方です。

料金表に特急の行を入れておく

急ぎの依頼がよく来るなら、料金表に1行入れておきます。書くのは、名前・単位・含む範囲・付ける条件の4つです。

たとえば「短納期対応費|1件|夜・休日の作業と、他の案件の日程の組み直しを含む|通常の納期の半分より短い納品のとき」のように書きます。金額は「作業の内容によって見積に記載」として、毎回この記事の計算表で出します。

料金表への載せ方は、料金表にオプションの作業を載せる書き方の記事にあります。あわせて、品目ごとの通常の納期(例:バナー2サイズは依頼から10日)も料金表に書いておくと、どこからが短納期かを先方と同じ基準で話せます。

見積書に特急料金をどう書く?

通常の品目はそのまま残し、最後に「短納期対応費」の行を1行足します。品目名に納品日を入れ、備考に先方の素材と確認の期限を書きます。

品目名に「何日納品のため」を入れて1行足す

前の章の①(全部を4日で)を見積書にすると、次のようになります。金額は税抜で書き、消費税は合計で計算する形です。

品目 数量 単位 単価 金額
バナーデザイン(2サイズ) 1 式 45,000円 45,000円
バナー展開(3サイズ) 1 式 35,000円 35,000円
短納期対応費(10月23日納品のため) 1 式 30,000円 30,000円
小計 ― ― ― 110,000円
消費税(10%) ― ― ― 11,000円
合計 ― ― ― 121,000円

通常の品目に割増を混ぜず、1行に分けておくと、先方は「急がなければ80,000円」とすぐに分かります。返事で②や③に切り替えるときも、この行を消すか金額を直すだけで済みます。

TASKULの見積の画面で、明細にバナーデザイン(2サイズ)45,000、バナー展開(3サイズ)35,000、短納期対応費(10月23日納品のため)30,000の3行があり、小計¥110,000、消費税(10%)¥11,000、合計金額(税込)¥121,000。備考・特記事項に素材のご提出10月20日(火)10時まで、初稿のご確認10月21日(水)18時まで、遅れた場合は10月29日(木)に変更し短納期対応費はいただきません、の3行
TASKULの見積で、「行を追加」から短納期対応費30,000円を足し、備考に3行を書いて保存した画面です。品目名の欄は幅が狭く長い名前は途中までしか見えませんが、入力した名前は全文が保存されます。データは架空です。

先方の素材や確認が遅れたときの扱いを備考に書く

例の日程で書くと、備考は次の3行になります。

  1. 素材(ロゴ・商品写真・文言)のご提出:10月20日(火)10時まで
  2. 初稿のご確認:10月21日(水)18時まで
  3. 上記より遅れた場合は、納品日を通常の10月29日(木)に変更し、短納期対応費はいただきません
見積書の備考で、先方の素材と確認が遅れたら通常の納期へ戻すことを示す図。素材10月20日(火)10時まで・初稿の確認10月21日(水)18時まで。期限どおりなら10月23日(金)納品、遅れた場合は10月29日(木)に変更し短納期対応費はいただきません

特急で受けても、先方の素材や確認が遅れれば、削られるのはこちらの作業日です。3行目があると、遅れたときに「急ぐ料金だけ払って納期は延びた」という不満が先方に残りません。この例の外注は、初稿の確認が戻ったあとの3サイズの展開で、外注先とは「確認が戻ったら正式に頼む」と決めてあります。

素材が遅れたときは、夜の作業も外注もまだ始まっていないので、短納期対応費をいただかなくても損は出ません。ただし初稿の確認が遅れたときは、10月20日(火)の夜の作業と案件Aの組み直しが済んでいるので、この書き方ではその分の15,000円が自分の負担になります。

先方との関係を優先して全額をいただかない書き方です。その分も受け取りたい場合は、3行目を「初稿のご確認が遅れた場合は、それまでに行った夜の作業と日程の組み直しの分(15,000円)をいただきます」と書き分けます。

外注を先に頼んで費用が先に決まる場合も、同じように外注の差額はいただくと書きます。素材が大きく遅れて10月29日(木)にも間に合わないときは、その時点で納品日を相談し直します。

確認の返事が来ないときの連絡の仕方は、クライアントの確認が遅いときの催促の仕方の記事にあります。

短納期の依頼への返信メール例文3通

前の章の3つの返し方に合わせた例文です。どれも、納品日・金額・先方にお願いする期限・返事の期限を入れています。会社名・名前・金額は架空なので、自分の案件に置き換えてください。

①割増して受けるとき

項目 文面
件名 秋のキャンペーンバナー(5サイズ)10月23日納品のお見積り
本文 株式会社サンプル
佐藤様

お世話になっております。山田です。
秋のキャンペーンバナー5サイズを、10月23日(金)に納品する形でお受けできます。
通常は10月29日(木)の納品となるため、夜や休日の作業、ほかの案件の日程の組み直し、外注の費用として、短納期対応費30,000円(税抜)をお見積りに加えています。
お見積りの合計は110,000円(税抜)です。

この日程で納めるために、次の2点をお願いできますでしょうか。
・素材(ロゴ・商品写真・文言)のご提出:10月20日(火)10時まで
・初稿のご確認:10月21日(水)18時まで
上記より遅れた場合は、納品日を10月29日(木)に変更し、短納期対応費はいただきません。

外注先の予定を押さえるため、本日10月19日(月)17時までにご返事をいただけますと助かります。
よろしくお願いいたします。

②先に要る一部だけ急ぐとき

項目 文面
件名 秋のキャンペーンバナー 入稿用2サイズを先に納品するご提案
本文 株式会社サンプル
佐藤様

お世話になっております。山田です。
5サイズすべてを10月23日(金)に納めるには、ほかの案件の日程の組み直しが要り、短納期対応費30,000円(税抜)がかかります。
広告の入稿に要る2サイズだけを10月23日(金)に、残りの3サイズを10月29日(木)に納める形であれば、短納期対応費は10,000円(税抜)、合計90,000円(税抜)でお受けできます。

どちらの形がよいか、本日10月19日(月)17時までにお知らせいただけますでしょうか。
どちらの場合も、素材は10月20日(火)10時まで、初稿のご確認は10月21日(水)18時までにお願いできますと幸いです。
よろしくお願いいたします。

③割増なしで通常の納期を提案するとき

項目 文面
件名 秋のキャンペーンバナー(5サイズ)納品日のご相談
本文 株式会社サンプル
佐藤様

お世話になっております。山田です。
10月23日(金)の納品は、ほかの案件の日程の都合で、お受けするのが難しい状況です。
10月29日(木)の納品であれば、通常の料金80,000円(税抜)でお受けできます。
この日程でよろしければ、素材を10月21日(水)までにお送りください。
よろしくお願いいたします。

③は短く書き、特急料金の話は出しません。受けられない理由を詳しく書いたり、別の人を紹介したりする書き方は、急ぎの依頼を断るときの例文の記事にあります。

短納期なのに通常料金で、と言われたら?フリーランス法の考え方

公正取引委員会と厚生労働省の「考え方」は、短納期の発注で費用増を考えずに通常より低い報酬を決めることを、買いたたきに該当するおそれがある例として挙げています。ただし、該当するかどうかは取引ごとに判断されます。

特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の考え方の35ページには、買いたたきに該当するおそれがある具体例の1つとして、次の文があります。

「短納期発注を行う場合に、特定受託事業者に発生する費用増を考慮せずに通常支払われる対価より低い報酬の額を定めること。」

ここでの買いたたきは、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス法)の第5条第1項第4号「特定受託事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い報酬の額を不当に定めること」を指します。条文では、仕事を受ける側を「特定受託事業者」と呼んでいます。この定めがかかるのは、次の2つにあてはまる取引です。

  1. 発注者が「特定業務委託事業者」であること。従業員を使用する個人か、2以上の役員がある、または従業員を使用する法人を指します
  2. 政令で定める期間以上の期間行う業務委託であること(第5条第1項)。その期間は、施行令の第1条で1か月と定められています

この記事の例のように、1か月に満たない単発の依頼は、この条件にあてはまりません。また、上の文は「おそれがある」例です。

「違法」「割増を請求できる」とまでは書かれていません。同じページには、通常支払われる対価との開き方など、判断に使う要素が並んでいます。

先方に伝えるときは、法律を持ち出す前に、計算表の「夜の作業4時間」「外注の差額」を見せて、費用が増える理由を説明するほうが話が進みます。1か月以上の取引で、この定めに反する事実があるときは、第6条にもとづき公正取引委員会又は中小企業庁長官に申し出ることができます。

TASKULで、急ぎの依頼と手持ちの期日を並べて見積に1行足す

前の章までに手で行ったのは、①依頼文から作業と期日を書き出す ②手持ちの期日と並べてかぶる日を見る ③計算表で短納期対応費を出す ④見積書に品目を書き写して1行足す ⑤返信を書く、の5つです。このうち①の下書き、②の並べる作業、④の通常の品目の書き写しはTASKULで手間を減らせます。③の計算と⑤の返信は手で残ります。

見積書・請求書は、TASKULのFreeプランで使えます。AIでの一括追加はAIクレジットを使います(Freeは月200)。

依頼文を「一括追加」に貼って案件にする

  1. 左のメニューの「全てのタスク」を開き、上の「インポート」を押す
  2. 「一括追加」の画面で「テキスト入力」を選び、届いた依頼文をそのまま貼る
  3. 「AIで作成」を押す。AIが内容を読み、プロジェクトとタスクを作ります
  4. 「全てのタスク」で、できたタスクの名前と期日を見比べ、違うところを直す
TASKULの「一括追加」画面の「テキスト入力」に、株式会社サンプルの佐藤さんからの秋のキャンペーンバナー5サイズ・納期10月23日(金)の依頼文を貼った状態。右下に「AIで作成」ボタン
「インポート」から開く「一括追加」の「テキスト入力」に、届いた依頼文をそのまま貼った画面です。「AIで作成」を押す前の状態です。データは架空です。

AIが作るタスクの分け方や期日は、依頼文の書き方によって変わります。作られたままにせず、期日と名前は必ず自分で確かめます。この記事の例では、タスクを「素材の受け取り(先方)」「バナーデザイン(2サイズ)」「初稿の確認(先方)」「バナー展開(3サイズ)」「納品」の5つに直しました。

タスクカレンダーの「週間」で、かぶる日を見る

左のメニューの「タスクカレンダー」を開き、「週間」を選ぶと、TASKULに登録してある全ての案件のタスクが期日の日に並びます。手持ちの案件をまだ入れていないときは、先に案件Aと案件Bも同じ「一括追加」で入れておきます。

新しい依頼のタスクと、案件A・案件Bの期日が同じ日に入っていれば、そこがかぶる日です。

TASKULのタスクカレンダーの「週間」表示(10月19日〜25日)。10月20日に素材の受け取り(先方)と採用LPの原稿差し替え、21日にバナーデザイン(2サイズ)と初稿の確認(先方)、22日にバナー展開(3サイズ)とロゴ修正の初稿を送る、23日に納品と採用LPの公開が並ぶ
タスクカレンダーの「週間」です。10月22日はバナー展開とロゴ修正の初稿、10月23日はバナーの納品と採用LPの公開が同じ日に入っています。データは架空です。

月の単位で見たいときは「月間」に切り替えます。案件Aの初稿を10月26日(月)に動かすと決めたら、そのタスクの期日を直します。期日を何件もまとめてずらす操作は見当たらなかったので、1件ずつ直します。

見積タブで「行を追加」して短納期対応費を足し、リンクを送る

  1. 案件の画面で「見積」タブを開き、「見積書を作成」を押す。タスクの名前とマイ料金表から明細の下書きができます
  2. 金額の入らない行(素材の受け取り・初稿の確認・納品)を、行のゴミ箱で消す
  3. 「行を追加」を押し、「短納期対応費(10月23日納品のため)」と金額30,000円を手で入れる
  4. 備考に素材と確認の期限の3行を書き、保存する
  5. 「リンクを発行して送付」でリンクを出し、自分のメールに貼って返信①と一緒に送る
TASKULの見積タブで「見積書を作成」を押した直後の明細。素材の受け取り(先方)0、バナーデザイン(2サイズ)45,000、初稿の確認(先方)0、バナー展開(3サイズ)35,000、納品0の5行で、小計¥80,000、消費税(10%)¥8,000、合計金額(税込)¥88,000
「見積書を作成」を押した直後です。タスク5件が明細の5行になりました。0円の3行はゴミ箱で消します。データは架空です。

マイ料金表の単価が入るのは、タスク名に料金表の品目名が含まれる行だけで、数量は1です。例の「バナーデザイン(2サイズ)」「バナー展開(3サイズ)」は、タスク名と料金表の品目名が同じなので45,000円と35,000円が入りました。

単価が入るように、マイ料金表には先に同じ名前の品目を登録しておきます。

TASKULでは自動にならない作業

やりたいこと TASKULでの扱い
短納期対応費の計算 自動では出ない。計算表で出した金額を「行を追加」で手で入れる
率(◯%)で割増の行を作る できない。見積の行は金額を入れる形だけ
タスクの期日をまとめてずらす 操作が見当たらなかった。1件ずつ直す
同じ案件で見積を2通(①と②)作る 見積タブは1案件に1通。②に切り替えるときは行を直して保存し直す
マイ料金表の「短納期対応費」を自動で入れる 同じ名前のタスクが無ければ入らない。手で行を足す
先方にメールを送る しない。リンクをコピーして自分のメールに貼る

手持ちの案件が少なく期日を覚えていられるうちは、この記事の計算表と紙のカレンダーで足ります。1つの案件で見積を2通並べて先方に選んでもらいたい人にも、見積タブが1案件1通なので向きません。

手持ちの案件が増えて、急ぎの依頼が来るたびにかぶる日を探すのに時間がかかってきたら、TASKULのFreeプランで、依頼文を案件にしてカレンダーでかぶる日を見る流れを試せます。

特急料金についてよくある質問

特急料金は何割が普通ですか?

決まった割合はありません。公的な統計や業界の基準も見つかりませんでした。夜や休日に作業する時間、後ろに回す案件、外注の差額を1行ずつ金額にして足すと、先方に説明できる金額になります。

継続の取引先にも特急料金を付けていいですか?

付けられます。毎回の交渉にならないよう、料金表に「短納期対応費」の行と付ける条件(例:自分で決めた通常の納期の半分より短いとき)を書き、どの取引先にも同じ条件で出します。

着手した後に「やっぱり早めてほしい」と言われたら?

残りの作業だけで計算表を作り直し、追加の見積として送ります。最初の見積の金額のまま早めると、増えた作業の分を受け取れません。送り方は制作の途中で増えた分の追加見積メールの記事にあります。

先方の確認が遅れて納期が詰まったときも、特急料金を取れますか?

最初の見積の備考に書いた条件しだいです。遅れた場合の扱いを書いていなければ、まず納期をずらせないかを相談します。相談するときは、遅れた日数と、ずらせる納品日を先に書きます。

急ぎの依頼を断ってもいいですか?

断れます。手持ちの案件に間に合わなくなるなら、断るか、通常の納期を提案するほうが先方のためにもなります。文面は急ぎの依頼を断るときの例文の記事にあります。

特急料金は払えないと言われたら?

比較表の②と③に戻ります。先に要る一部だけ急ぐ形なら上乗せは小さくなり、通常の納期なら上乗せはありません。どちらも合わないと言われたら、急ぎの依頼は受けないという返事も選べます。

まとめ|特急料金は増える作業から出し、遅れたときの扱いまで見積に書く

この記事のまとめ

  • 特急料金は割合ではなく、夜や休日の作業・後ろに回す案件・外注の差額を1行ずつ金額にして出す
  • 見積書は通常の品目を残して「短納期対応費(◯月◯日納品のため)」を1行足し、備考に素材と確認の期限と、遅れたら通常の納期に戻すことを書く
  • 返事は、全部を急ぐ・一部だけ急ぐ・通常の納期の3つから選び、金額と期限を入れて送る

急ぎの依頼が重なって、手持ちの期日を並べて見積に書き写す手間が増えてきたら、TASKULのFreeプランで、依頼文から案件と見積の下書きを作る流れを試せます。

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TASKUL編集部

TASKUL(タスクル)の編集チーム

フリーランスや制作会社向けのタスク管理ツール「TASKUL(タスクル)」の編集チームです。複数の案件を抱える制作者から寄せられる、段取り・見積・請求の困りごとをもとに記事を書いています。

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