タスク管理

タスクの優先順位のつけ方|締切日でなく提出日で並べる手順と実例表

公開日 最終更新日

執筆:TASKUL編集部

タスクの優先順位のつけ方|締切日でなく提出日で並べる手順と実例表

「締切が近い順にやっているのに、毎月どこかで間に合わなくなる」。タスクの優先順位のつけ方は、締切日ではなく先方に出す提出日の早い順に並べるのが基本です。

「どれも急ぎと言われていて、どれから手をつければいいか決められない」という状態も、先方待ちの仕事を外して上から所要日数を足していけば、今日やる1件が決まります。5社分の依頼を並べ直した実例と、コピーしてそのまま使える表は後半にあります。

タスクの優先順位のつけ方は?締切日ではなく提出日の順に並べる

タスクの優先順位は、締切日ではなく提出日の早い順に並べて決めます。並べる前に、緊急度と重要度のマトリクスで、やらない仕事と後回しにする仕事を外しておきます。マトリクスは順番を決めるための道具ではなく、並べる対象を減らすための道具です。

順番を決める段階では、日付に関わる言葉を4つ使います。クライアントに最終的に納める日が「締切日」、提出してから締切日までに空けておく営業日数が「確認日数」、締切日から確認日数を引いた日が「提出日」、自分が作業する営業日数が「所要日数」です。

優先順位と優先度は何が違う?

優先度はタスク1つの大事さ、優先順位はやる順番です。優先度が高い仕事が2件あっても、順番は1つに決めなければ手が動きません。優先度を付けても全部「高」になってしまうのは、大事さで順番を決めようとしているからです。

緊急度と重要度のマトリクスの使い方

重要 重要でない
緊急 今日から着手します。枠に入った仕事の順番は、後の5つの手順で決めます 断るか、短い時間で片付けます
緊急でない 時間を取って進めます。予定に入れておかないと着手されません やらないと決めます

依頼を受けた仕事は「緊急で重要」に集まりやすい

締切と報酬が付いている以上、クライアントからの依頼は緊急で重要の枠に入りやすくなります。マトリクスで外せるのは自分で決めた予定や、受けなくてよい相談です。

一人で受けている仕事は任せる先がないため、「緊急だが重要でない」枠も、断るか短い時間で片付けるかのどちらかになります。残った依頼の順番は、次の手順で決めます。

優先順位がつけられないのはなぜ?依頼を受ける仕事の3つの原因

順番が決まらないのは意志の問題ではなく、並べる基準と、数えていない情報があるためです。

締切日だけを見て、先方の確認にかかる日数を数えていない

締切日は納品の期限であって、提出の期限ではありません。先方が確認して修正を戻す日数が要る仕事では、締切日に間に合わせても確認の時間が残りません。

自分では進められない仕事(先方待ち)が混ざっている

素材や原稿を待っている仕事が一覧に残ったままだと、今日やる候補が実際より多く見えます。多く見えると、どれから手をつけるかの判断そのものが重くなります。

1件ずつ見ていて、全部を足すと間に合わないことに気づけない

1件ずつ見れば、どれも間に合いそうに見えます。所要日数を上から足していって初めて、何番目の仕事から間に合わなくなるかが分かります。

複数の依頼を抱えたときの優先順位のつけ方|5つの手順

タスクの優先順位を決める提出日の出し方(締切日から確認日数を引く)

案件そのものを見渡す方法は複数の案件を1か所で見渡す管理の全体像にまとめています。下の5つの手順で決めるのは、今日どの仕事から手をつけるかです。

①抱えている仕事を全部書き出す

先方待ちの仕事も含めて全部書き出します。頭の中にあるものだけでなく、メールやチャットで受けたまま返事をしていない依頼も含めます。

所要日数が出せないほど大きい仕事は、出せる単位に分けてから書きます。分ける基準は、途中で一度先方に見せる区切りがあるかどうかです。

新規サイトの制作なら、ワイヤーフレーム・デザイン・実装で3行になります。先方に見せる区切りごとに行を作ると、それぞれに提出日が付くので、どこで詰まっているかが行の単位で見えます。

②先方待ちの仕事を今日の候補から外す

自分では進められない仕事は、状態を「先方待ち」にして今日の候補から外します。外すときは戻り予定日を書いておきます。確認待ちを相手のタスクとして書く方法と同じ考え方です。

③締切日から確認日数を引いて提出日を出す

提出日は、締切日から確認日数を営業日で引いた日です。確認日数が分からないときは依頼を受けたときに聞くか、同じ先方の前回の日数を使います。

提出日 = WORKDAY(締切日, -確認日数)

④提出日の早い順に並べる

並べる基準は提出日です。提出日が同じ日の仕事が2件あるときは、早く終わるほうを先にします。1件を先に先方へ渡せるからです。

⑤上から所要日数を足し、間に合わない行が出たらその日に相談する

今日を1日目として、上から所要日数を足していきます。終わる日が提出日を過ぎる行が出たら、その日のうちに相談します。

並べておくと、順番が決まるだけでなく、間に合わないことが締切の前に分かります。作業時間の見込み方は作業時間の見積もりにバッファを持たせる考え方を参考にしてください。

仕事の優先順位を提出日で並べ直した実例(5社分)

タスクの優先順位を締切日の順と提出日の順で並べた比較

架空の5社の依頼です。今日は2026年10月20日(火)、10月20日から30日に祝日はなく、土日は営業日に数えません。

クライアント 仕事 締切日 確認日数 提出日 所要日数 状態
A社 LPの料金表を3プランに組み替え 10/23(金) 1 10/22(木) 1 自分
B社 秋キャンペーンのバナー初稿(3サイズ) 10/21(水) 0 10/21(水) 1 自分
C社 月次レポート(数値の取り込みから) 10/30(金) 1 10/29(木) 2 自分
D社 商品写真のレタッチ 10/27(火) 0 10/27(火) 1 先方待ち(素材が10/22に届く予定)
E社 新規サイトのワイヤーフレーム 10/28(水) 3 10/23(金) 2 自分

火曜の朝:先方待ちのD社を外して4件を並べる

D社は素材待ちなので今日の候補から外します。残る4件を提出日の早い順に並べると、B社・A社・E社・C社になり、4件とも間に合います。火曜は、締切日の早い順に並べても同じ順番になります。差が出るのは、新しい行が入った日です。

木曜に素材が届いたとき:締切日順だとE社のワイヤーが間に合わない

木曜10/22の朝です。B社とA社は終わり、D社の素材が届いて状態が「自分」に変わりました。E社は未着手で残り2日あります。残る3件の並べ方によって、E社が間に合うかどうかが変わります。

提出日の順 終わる日 提出日 判定
E社 ワイヤー 10/23(金) 10/23(金) 間に合う
D社 レタッチ 10/26(月) 10/27(火) 間に合う
C社 レポート 10/28(水) 10/29(木) 間に合う
締切日の順 終わる日 提出日 判定
D社 レタッチ 10/22(木) 10/27(火) 間に合う
E社 ワイヤー 10/26(月) 10/23(金) 相談
C社 レポート 10/28(水) 10/29(木) 間に合う

締切日の順にすると、E社のワイヤーを出せるのは10/26(月)の終わりです。締切日の10/28(水)は過ぎませんが、先方が確認に使うはずだった3営業日が2日に削られます。

そのまま使える優先順位表のテンプレート(スプレッドシート)

受注から入金までを追う表とは用途が違います。案件全体のお金と進行を管理するなら受注から入金までを管理する案件管理スプレッドシートを使い、優先順位表は今日の順番を決めることだけに使います。

入力する6列と自動で出る3列

列は9つです。手で入れるのは6つで、残りは式で出します。

手で入れる列

A列にクライアント、B列に仕事、C列に締切日、D列に確認日数、E列に所要日数、F列に状態を入れます。状態は自分・先方待ち・完了の3つだけにします。

H列の式は残っている行の所要日数をすべて足すため、完了した行と先方待ちの行は、並べ替えの前に別のシートへ移します。

式で出す列

G列に提出日、H列に終わる日、I列に判定を入れます。提出日は締切日から確認日数を営業日で引いた日です。

並べ替えの手順

並べ替えはG列(提出日)の昇順で行います。状態が「先方待ち」の行は、並べ替えの前に別のシートへ移し、戻り予定日をそのシートに書いておきます。

完了した行も同じシートへ移します。フィルタで隠すだけにすると、H列の式が隠れた行の所要日数まで足してしまい、判定がずれます。

コピーして貼り付ける表と式

次の範囲をコピーし、Googleスプレッドシートの1行目のセルを選んで貼り付けると、タブの位置で列に分かれます。

クライアント	仕事	締切日	確認日数	所要日数	状態	提出日	終わる日	判定
A社	LPの料金表を3プランに組み替え	2026/10/23	1	1	自分			
B社	秋キャンペーンのバナー初稿	2026/10/21	0	1	自分			
C社	月次レポート	2026/10/30	1	2	自分			
D社	商品写真のレタッチ	2026/10/27	0	1	先方待ち			
E社	新規サイトのワイヤーフレーム	2026/10/28	3	2	自分			

貼り付けた後、D社のように状態が「先方待ち」の行は別のシートへ移します。G2に提出日の式を入れて下まで引きます。WORKDAYは営業日を数える関数で、日数に負の値を指定すると開始日から遡って計算されます。

=IF(C2="","",WORKDAY(C2,-D2))

H2の終わる日は、今日を1日目として上から所要日数を足した日です。I2の判定は、終わる日が提出日以前なら「間に合う」、後なら「相談」になります。

=IF(A2="","",WORKDAY(TODAY(),SUM($E$2:E2)-1))
=IF(A2="","",IF(H2<=G2,"間に合う","相談"))

WORKDAYは日数が整数でない場合に小数点以下を切り捨てます。半日で終わる仕事は所要日数を1にしておきます。

3つの式は、2026年9月にGoogleスプレッドシートで動くことを確かめたものです。並べ替えは、データの範囲を選んで提出日の列を昇順にします。

途中で修正依頼が入ったら、優先順位はどう組み直す?

行を1つ足して、提出日の順に並べ直すだけです。順番を頭の中で組み直そうとせず、表に入れてから考えます。

新しい行を足して並べ直す

割り込みで入った依頼も、締切日と確認日数と所要日数を入れて1行にします。締切日が書かれていない依頼は、希望日を先に聞いてから行に入れます。日付が入らない行は、並べ替えの対象になりません。

同じクライアントから追加の依頼が来たときも、既存の行に足さず別の行にします。1行に2件を入れると所要日数が合算され、どちらを先に出すかを選べなくなるためです。行を足して全体が間に合わなくなる場合は、足した時点で判定の列に「相談」が出ます。

「相談」が出たときに先方へ伝える2つのこと

判定に「相談」が出た行は、その日のうちに伝えます。伝えるのは2つです。1つは、こちらから出せる日です。もう1つは、確認日数を短くできるか、締切日を動かせるかという質問です。どちらも決められるのは先方なので、選べる形にして渡します。

「間に合いません」とだけ伝えるのは避けます。先方に判断の材料が渡らず、結局こちらに戻ってきます。

実例のE社であれば、出せるのが10/26(月)の終わりになること、そうすると確認に使える日が3営業日から2日に減ること、締切日を1日動かせれば元の3営業日が確保できること、の3点を並べて渡します。

タスクの優先順位が崩れるのはどんなとき?症状別の直し方

締切日や大事さで並べているときと、割り込みを表に入れずに着手したときに崩れます。当てはまる症状を表で探すと、戻るべき手順が分かります。

症状 原因 直し方
締切の直前に毎回徹夜になる 締切日で並べていて、先方の確認日数を数えていない 提出日で並べる(手順③④)
先方待ちの仕事が突然戻ってきて、予定が全部崩れる 先方待ちを外したまま、戻り予定日を書いていない 戻り予定日を書き、戻った日に並べ直す(手順②)
順番を決めるのに毎朝時間がかかる 毎朝、全部を一から並べ直している 並べ直すのは、新しい行が入った日、先方待ちが戻った日、作業が見込みより延びた日にする
小さい依頼ばかり片付いて、大きい仕事が進まない 順番を「すぐ終わるもの」で決めている 提出日で並べ、同じ日のときだけ早く終わるほうから(手順④)
途中の修正依頼をすぐ受けて、ほかの提出が遅れる 割り込みを表に入れずに着手している 行を足して並べ直し、「相談」が出たらその日に伝える
優先度を付けても、全部「高」になる 重要さで順番を決めようとしている 優先度ではなく提出日で並べる

TASKULでタスクの優先順位をつける方法と、できないこと

TASKUL(タスクル)は、公式サイトで「依頼文やチャットを貼るだけで、タスク・納期を自動生成。」と紹介しているタスク管理ツールです。表を手で作らずに一覧を持ちたい場合に使えます。

期限に提出日を入れると、今週の一覧が提出日の順に並ぶ

ダッシュボードは、完了していない期限つきのタスクを期限切れ・今日・7日以内に分け、7日以内の一覧を期限が近い順に並べます。公式サイトでも「今日・今週の納期タスクをダッシュボードに自動集約。」と案内されています。

タスクの「期限」に締切日ではなく提出日を入れておくと、7日以内の一覧がそのまま今日の順番になります。依頼文を貼ってタスクを作った後に、期限を提出日に直すという使い方です。

TASKULではできないこと

TASKUL
締切日から確認日数を引く 計算しません。提出日は自分で出して、期限の欄に入れます
所要日数の積み上げと判定 行いません。間に合うかどうかは表と併用して確かめます
優先度 1・3・5・7・10の5段階から選べます。ただし一覧が優先度の順に自動で並ぶわけではありません
毎朝の納期通知 LINE通知はStandardプラン以上の機能です

向かないのは、所要日数を足して間に合うかどうかまでツールに判定させたい人です。間に合うかどうかの判定は、表で計算します。

無料プランは月額0円で、プロジェクト10件まで、AIクレジットは月200です。TASKULを無料ではじめる

タスクの優先順位のつけ方に関するよくある質問

優先順位は毎朝決め直すべきですか?

毎朝でなくて構いません。新しい行が入った日、先方待ちが戻った日、作業が見込みより延びた日に並べ直します。ほかの日は、並べ直しても順番が変わりません。

緊急度と重要度のマトリクスは使わなくていいですか?

使います。ただし用途は、やらない仕事と後回しにする仕事を外すことです。外した後に残った依頼の順番は、提出日で決めます。

マトリクス以外の決め方にはどんなものがありますか?

重要度でAからEに分けて上から片付けるABCDE法や、いちばん気の重い仕事を朝いちばんに片付ける「カエルを食べる」という言い方があります。どちらも締切日や先方の確認日数を数に入れない決め方なので、依頼を受ける仕事では、提出日で並べる手順と組み合わせて使います。

先方の確認日数が分からないときはどうすればいいですか?

依頼を受けたときに「いつまでにご確認いただけますか」と聞いておけば、推測せずに済みます。聞けなかった場合は、同じ先方の前回の日数を使います。

初めての相手で見当が付かないときは、確認日数を0として提出日を締切日と同じにし、戻ってきた修正の分を所要日数に足しておきます。

優先順位の管理はアプリとエクセルのどちらがいいですか?

計算して判定させたいなら表計算です。一覧を持ち歩きたい、依頼文からタスクを作りたいならアプリです。提出日を出す部分だけ表計算で行い、できた順番をアプリの期限に入れる形でも構いません。

AIに優先順位を決めてもらうことはできますか?

依頼文からタスクを作る部分は、「依頼文やチャットを貼るだけで、タスク・納期を自動生成。」と案内しているTASKULのようなツールに任せられます。どれを先に出すかは締切日・確認日数・自分の作業量で決まるため、表で計算します。

任せられる作業と任せられない作業の線引きはAIに任せられる作業と任せられない作業にまとめています。

まとめ|優先順位は提出日で並べ、足りない日は早めに相談する

タスクの優先順位は、締切日ではなく提出日で並べます。手順は、全部書き出す、先方待ちを外す、締切日から確認日数を引く、提出日の早い順に並べる、上から所要日数を足して判定する、の5つです。

実例の5社では、火曜は締切日順でも同じ順番でしたが、木曜に並べ直すとE社の確認日数が3営業日から2日に削られることが分かりました。提出日で並べておけば、先方の確認時間が削られることに締切の前に気づけます。

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この記事の執筆者

執筆

TASKUL編集部

TASKUL(タスクル)の編集チーム

フリーランスや制作会社向けのタスク管理ツール「TASKUL(タスクル)」の編集チームです。複数の案件を抱える制作者から寄せられる、段取り・見積・請求の困りごとをもとに記事を書いています。

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